半世紀前の国産名車を米国オークションで発見 近年再評価されているカワサキ「Z1」51年間ひとりのオーナーが大切に乗り続けたバイクの価値とは
IRC製ハイスピードタイヤ装着で蘇った走行性能 1万4500ドルで落札された極上個体
今回出品された1975年式のZ1 900は、アメリカ・カリフォルニア州の販売店が2025年7月に入手した個体で、最初のオーナーが長期間保有していたという背景を持っています。

カラーリングは定番のキャンディレッドで、ブラックやゴールド、ホワイトのグラフィックと相まって、ヴィンテージファンの心をつかむ仕上がりとなっています。
この車両の特徴として注目されるのが、前後のタイヤにIRC製の「グランドハイスピード」モデルが装着されている点です。
フロントは19インチ、リアは18インチのワイヤースポークホイールに、それぞれクロームリムを組み合わせ、クラシカルな印象を保ちつつ、高速域での安定性も考慮された仕様となっています。
また、足回りにはテレスコピック式フロントフォークとツインショックのリアサスペンションを装備。フロントにはディスクブレーキ、リアにはドラムブレーキが採用されており、当時のスタンダードな構成がそのまま再現されています。
コックピットには、160マイル(約260km/h)スケールのスピードメーターと9000rpmのレッドゾーンを持つタコメーターを装備。クローム仕上げのハンドルバーと組み合わされ、シンプルながらも質感の高いコクピットを形成しています。
くわえて、メーター上のオドメーターは7000マイル(約1万1000km)を示しており、長年保管されていた個体としては比較的走行距離が少ない点も評価に値するポイントです。
そして、エンジンについては、2025年10月に4基のミクニ製キャブレターの洗浄と同期調整、ならびにオイル交換が実施されています。
また、ニュートラルランプの交換も行われており、走行可能な実用ヴィンテージとしての信頼性が高められています。
電装系ではセルスターターを備えており、当時としては高級装備のひとつでした。シートはタンデム仕様の二人乗りシートで、後部にはグラブバーとパッセンジャーペグを装備。メッキフェンダーやセンタースタンドなども当時の雰囲気をよく伝えています。
このように、高いオリジナリティを維持しつつ、走行可能な状態にまで整備された1975年式のZ1 900は、2025年12月2日に1万4500ドル(約210万円)で落札されました。
実働車としての状態と、IRC製ハイスピードタイヤによる現代的な走行性能のバランスが高く評価された結果といえそうです。
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Z1 900は、誕生から50年を経た現在でも、その存在感と技術的完成度により、世界中のコレクターやバイク愛好家から支持されています。
今回の個体は、当時の魅力を損なうことなく現代でも乗れる仕様に仕上げられており、ヴィンテージバイクとしての資産価値と実用性を両立させている点が特徴的でした。
タイヤ交換やキャブレター整備などが適切に行われたことで、ただの保管車ではなく、今なお走ることができる「生きた名車」としての姿を保っていることが、落札価格にも表れているといえそうです。
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