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ダカールラリー2026で「ディフェンダー」が初参戦でクラス総合優勝を達成! その強さはどこからくる? 現地で実感した「走破性」と「快適性」「操縦性」の二律背反とは

トヨタ車体「TLC」の13連覇を阻止する快挙

 イギリスのプレミアムSUVブランドであるディフェンダーがダカール・ラリーに挑戦。初年度にしてクラス優勝の快挙を成し遂げました。

 ダカール・ラリーは、1979年に始まったパリ・ダカールに端を発する、世界でもっとも有名かつ過酷なラリーレイド・イベントです。

 ただし、アフリカ西部の政情が不安定になったことに伴い、2009年からは南アメリカに開催地を移動。さらには、近年、国際的なスポーツイベントの誘致に熱心なサウジアラビア政府の意向を受ける形で、2020年からはサウジアラビアで開催されるようになりました。

 ディフェンダーが参戦したのは、去年までの市販車クラスをベースに内容が一部見直されたストック・クラス。今年はここに日本のトヨタ車体(ランドクルーザー300)、同じくニッサン(パトロール)、そしてディフェンダーの3ブランドがエントリーしました。

 ちなみに、ストック・クラスの前身である市販車クラスでは昨年までトヨタ車体のチームランドクルーザー・トヨタオートボデー(TLC)が12連覇を達成する圧倒的な強さを誇っていました。

 なお、ダカール・ラリーにはストック(市販車)以外にも、アルティメイト、チャレンジャー、トラックなど様々なクラスがあります。さらには4輪車クラスだけでなく2輪車クラスも設定されていて、今年は日本人で唯一参戦した藤原慎也選手が途中で鎖骨や顔面を骨折しながら完走して注目を集めました。

ダカールラリー2026の「Stock(ストック)」カテゴリーで1位/2位/4位になった「ディフェンダー」
ダカールラリー2026の「Stock(ストック)」カテゴリーで1位/2位/4位になった「ディフェンダー」

 ただし、実際に総合優勝を狙えるのは4輪車クラスのアルティメイトで、ストック(市販車)では到底、勝負になりません。にもかかわらず、ディフェンダーがストック・クラスに参戦したのは、なぜだったのでしょうか?

 ストック・クラスや市販車クラスは、ベースとなる市販車からの改造が厳しく制限されている点に特徴があります。

 このため自動車メーカーは、自分たちの製品の耐久性や悪路走破性が優れていることを証明するためにストック・クラスや市販車クラスに挑んできました。

 ただし、これまでの市販車クラスは改造範囲があまりに厳しく制限されていたために、アルティメイト・クラスから大きく引き離される傾向にありました。昨年を例にとると、4輪車クラスのウィナーが52時間52分で全行程を走破したのに対して、市販車
クラスのウィナーは同じコースを走るのに83時間34分もかかっていました。

 こうした状況を改善するために誕生したのが、今年からスタートしたストック・クラスでした。

 ただし、ストック・クラスもボディーやパワートレインの改造が厳しく制限されることには変わりありません。ただし、競技中の悪路走破性を高めるため、サスペンションの部分的な改造は許されるようになりました。

 この結果、今年は4輪車クラスのウィナーが48時間56分で走りきったのに対して、ストック・クラスのウィナーは総走行時間58時間9分と、大幅にその差を詰めることができました。つまり、ストック・クラスの導入は大成功だったのです。

ダカールラリー2026の「Stock(ストック)」カテゴリーで優勝した「ディフェンダー・ラリー」ロカス・バチュシュカとオリオール・ビダル選手組
ダカールラリー2026の「Stock(ストック)」カテゴリーで優勝した「ディフェンダー・ラリー」ロカス・バチュシュカとオリオール・ビダル選手組

 ディフェンダーは、こうしたストック・クラスのコンセプトに賛同して、ダカール・ラリーへの参戦を決意したといいます。

 ちなみにディフェンダーが公式な競技に参加するのは、1948年に前身のランドローバーが誕生して以来、初めてのこと。つまり、ストック・クラスが設定されたダカール・ラリーには、それだけの価値があったといえるでしょう。

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