イマドキ「SUVでもEVでもない」選択ってアリ? アウディ「A5」のTDI仕様に見る“ディーゼルのセダンを選ぶ”こだわりの理由とは?
TDI×マイルドハイブリッドは意外にもエモーショナル
一方、ドライバーズシートに身を移し、実際にドライブしての運転体験は、別の感動を生んでくれるものでした。
まずお伝えしておくと、「A5」のTDIは2リッターの4気筒ターボで、最高出力は204psを発生します。最大トルクは400Nmで、これは自然吸気ガソリンエンジンでいえば4リッター級の水準。さらにそこへ、最大18kW(24ps)のモーターを組み合わせる“48Vマイルドハイブリッド”仕様となっています。
さらに、面白いなと感じたのは、マイルドハイブリッドながら極低速域ではエンジンを止めたままモーターだけで走れること。例えば、渋滞中に少しだけ前進する際などは、エンジンが始動しないのでスムーズかつ快適です。
気になる燃費は、高速道路が6割ほどの道のりを速めのペースで300kmほど走り、メーター内の燃費計で15.2km/Lでした。カタログ記載のWLTCモード計測値は17.7km/Lなので、おとなしく走ればさらに良好なデータもねらえることでしょう。
しかし、このTDIユニットの美点は、それだけにとどまらないと筆者は考えます。最大の魅力は、ガソリンエンジンと同じくらいエモーショナルなことでしょう。
細かい振動がなくなめらかなフィーリングというのは、イマドキのディーゼルエンジンに共通するものですが、高回転域での盛り上がりをしっかり感じられて、ディーゼルながらアクセルペダルを踏み込むのが楽しくなってくるのが「A5」のTDIなのです。

ディーゼルエンジンでそうした魅力を感じられるようになったのは、つい5年ほどのことですが、“オワコン”なんていわれがちなディーゼルでありながら、しっかり進化していることを感じさせてくれます。
もちろん「A5」のTDIは、モーターによるアシストを受けていることも、良好な乗り味につながっているようです。結果的に「ディーゼル+48Vマイルドハイブリッドの組み合わせはなかなかいいね」というのが、筆者の素直な感想。最新モデルに乗ってみると、ディーゼルエンジンが楽しくないなんていうのはすっかり過去の話であることを実感できます。
世の主流から外れようと、ユーザーにメリットがある限り、“迷わず選んでいい存在”になり得る……これがリアゲートを備える4ドアクーペのような「セダン」と、ステーションワゴンの「アバント」をラインナップする「A5」の評価。なかでもTDI仕様は、こだわりの選択肢といえるでしょう。
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