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マイナス19℃の凍結湖でトヨタ「GRヤリス」&「GRカローラ」を全開走行! 北海道・糠平湖の氷上で実感した「GRモデル」の“本気の楽しさ”とは

スパイクタイヤ+“GR-FOUR”で氷上でも“意のままの走り”

 帯広空港から北に向かって2時間弱、帯広市内からだと1時間ほどの場所にある糠平湖(ぬかびらこ)は、冬には湖面が凍結するダム湖。実は去る1月末に、トヨタ「GRヤリス」と「GRカローラ」の氷上ドライブのために、この糠平湖へ行ってきました。

 聞けば、ここではほぼ毎年、JAF公認競技である「糠平湖氷上タイムトライアル」が開催されています。今回が47回目の開催という伝統行事のねらいは、厳冬期の地域活性化。何しろ湖が凍るだけあってこの辺りの冬はとにかく寒く、気温マイナス20℃は当たり前なのですが、まさにそれを逆手に取ってほかではなかなかできない遊びを、というわけです。

 ただし、さすがに競技を邪魔するわけにはいかないので、私(島下泰久)が走行したのはその翌日のフリー走行枠でした。朝4時半に起きて約1時間のドライブで現地に着いたときには、気温マイナス19℃! 覚悟はしていましたが寒さは厳しく、手袋ナシでは5分と手を出していられないほどです。しかしながら、おかげで氷のコンディションは上々。楽しく走れそうです。

 実はステアリングを握ったのは、ノーマルの「GRヤリス」と「GRカローラ」ではなく、なんと氷上用スパイクタイヤを履き、雪上や氷上を走るべく各部に手が入れられた車両でした。実際、どれも前日の「糠平湖氷上タイムトライアル」に出場しています。

 そもそも、ノーマルであっても「GRヤリス」、「GRカローラ」は年々進化し続けている強靭なボディに、最新型では最高出力304ps、最大トルク400Nmまでスペックが高められた1.6リットルターボエンジン、電子制御4WDシステムの“GR-FOUR”などが相まって、路面を選ばず高いパフォーマンスを発揮するクルマです。

 確かに、それはもはや確認する必要はないのですが、ではTGR(TOYOTA GAZOO Racing)は今回、どうしてこれらのマシンを用意したのでしょうか?

凍結した糠平湖でトヨタ「GRヤリス」と「GRカローラ」の特別仕様をドライブ
凍結した糠平湖でトヨタ「GRヤリス」と「GRカローラ」の特別仕様をドライブ

 そんなことを考えながら、最初に乗り込んだのは「GRMNヤリス」をベースとした車両。トランスファーを直結としているほか、サスペンションはストロークを重視してしなやかに。そして、ジオメトリーはフロントのキャスターを立てるなど反応性重視の設定にされていると聞いて、いよいよスタートです。

 走り出すと、路面も雪壁も真っ白な上に朝陽が差してきて、コースが全く分からない状況にビビりながらも、クルマはトラクションに優れ、ブレーキもよく効き、何よりスライド状態では大きく角度がついても立て直しがしやすいことに大いに驚かされました。

 そもそも、スパイクタイヤは前後方向には猛烈にグリップする一方、横方向にはそれなりにすべりを許容します。そして、すべっても一気にグリップが抜けず、コントロールの幅が広い。つまり、とても楽しく、そして安全に楽しめるのです。

 途中で異なるドライブモードも試しました。今回試乗した車両の前後駆動力配分は、「NORMAL」が前後59:41、「SPORT」が同53:47、「TRACK」が45:55という設定。ベース車の「SPORT」モードは30:70なので相当フロント寄りの配分に。また「TRACK」は、逆にややリア寄りとなっていました。

 実際に「SPORT」に切り替えると、ターンインが鋭さを増します。切り込んでおいて、焦ってアクセルを踏まずに待っていると、クルマがツツーッと流れて向きが変わってくる。ただし、アンダーステアからオーバーステアへ転じるのは、ちょっと急かな? とはいえ、このすべてにクイックな挙動はノーマルとも共通の「GRヤリス」の持ち味。量産車の優れた素性があってこその、楽しめる走りといってよさそうです。

 だとしたら「TRACK」は? と思ったら、まるで後輪駆動車のように意のままにスライドを楽しめるようになりました! コレは楽しい!! 実際には“GR-FOUR”が絶妙な加減で前輪も駆動して軽く引っ張ってくれるので、とんでもない角度がついてもまだまだ立て直す余裕があって、大いに氷上ドライブを楽しめたのでした。

Nextドグミッション搭載の「GRカローラ」は“本物の競技車両”だった
Gallery 【画像】超カッコいい! 氷上でも圧倒的性能を見せたトヨタ「GRヤリス」と「GRカローラ」を写真で見る(30枚以上)

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