モーターの存在を感じない! 541馬力&0-100km/h加速3.1秒を誇るポルシェ「911 タルガ4 GTS」の走りはハイブリッドの常識を覆す
ハイブリッドなのに、まるで“エンジン車”のようなフィーリング
「911タルガ4 GTS」に搭載される“T-ハイブリッド”は、3.6リッター水平対向6気筒ターボエンジンとの組み合わせにより、システム最高出力は541ps、同最大トルクは610Nmを発生します。
0-100km/h加速タイム3.1秒をマークする強力なパフォーマンスを公道で存分に味わうことは不可能ですが、街中をドライブするだけでもエンジンの存在感が強いパワーユニットであることを実感させられました。
走り出してみて、まず「911」らしいなと感じたのが、スロットル操作に対するトルクの出方が緻密であることです。限界特性を試すような激しいドライビングでなくても、ドライバーの操作に合わせてスロットルを調整し、細かく加減速調整をしてくれます。
もちろん、“T-ハイブリッド”はエンジンとモーターを組み合わせたパワーユニットですが、運転中、モーターの存在を感じることはありませんでした。いかにも「モーターで駆動しているな」という急激なトルクレスポンスを感じられず、エンジンだけで駆動しているのかと思ってしまうくらい、ナチュラルなドライブフィールとなっています。
このフィーリングは、伝統を重んじる「911」フリークにはぜひお伝えしておきたいポイントです。“T-ハイブリッド”はあくまでもエンジンが主役であり、モーターは速さを得るためのアシスト役に徹しています。そこには、これまで「911」が築き上げてきたドライブフィールを絶対に崩さないという開発陣のこだわりが息づいているようです。
電動化されたことを気づかせないという配慮は、回生においても感じられました。
都市部や高速道路をフツーに走行していると、メーターは回生状態にあることを示しているのですが、運転しているドライバーはそのことを全く感じ取ることはできません。もちろん、ポルシェらしいコントロールしやすいブレーキフィールもそのまま。電動化されても伝統の乗り味、ポルシェの信念は不変であることが伝わってきます。

●タルガボディだからこその楽しみとは
“T-ハイブリッド”を搭載する「911GTS」シリーズは、現在、クーペ、カブリオレ、そしてタルガと3つのボディが用意されています。
それぞれに魅力があるのはもちろんですが、その中で、今回ドライブした「911 タルガ4 GTS」は「“T-ハイブリッド”の主役はエンジンである」ということを最も実感できるモデルだと感じました。
トップを開けてサイドウィンドウを閉め、シートヒーターを効かせながら走ると、快適なオープンエアドライブを楽しむことができます。もちろん、カブリオレでも同様の走りを楽しめますが、よりコンフォートに楽しめるのはタルガ仕様の特権といえます。
そんな状態で走っていると、背後からターボチャージャーの音と“フラット6”特有のエキゾーストサウンドが耳に届きます。それは、エンジンで走っていることをリアルに実感できる音。
そして何より、戦闘機のキャノピーを思わせるリアガラスルーフを有するタルガは、「911」伝統のテールラインをさらにセクシーに演出してくれます。このデザインだけでもタルガを選びたくなる人は多いことでしょう。
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トップを開け、背後からフラット6のエキゾーストサウンドとターボの過給音を浴びながら走るという体験は、クーペでもカブリオレでもなく、タルガだけのものだといえます。「911」のエンジンは背中で感じるもの、という常識が、タルガではさらにリアルに。電動化されても変わらないポルシェの信念を最も五感で味わえるのが、「911 タルガ4 GTS」なのかもしれません。
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