モーターの存在を感じない! 541馬力&0-100km/h加速3.1秒を誇るポルシェ「911 タルガ4 GTS」の走りはハイブリッドの常識を覆す
「911」初の電動メカ“T-ハイブリッド”とは?
「911」にハイブリッド──この組み合わせに、抵抗を感じるポルシェファンはいるかもしれません。しかし、実際にステアリングを握ってみると、その不安は最初の数メートルで消えました。
3.6リッター水平対向6気筒エンジンにモーターを組み合わせた“T-ハイブリッド”は、燃費のためではなく速さを追求するためのシステム。しかも、「911」が築き上げてきたドライブフィールを一切犠牲にしていません。その進化と真価を確かめるべく、タルガボディの「911 タルガ4 GTS」を試乗しました。
世界のスポーツカーのお手本であると同時に、ポルシェというスポーツカーブランドのアイコンでもある「911」。ひと口に「911」といってもバラエティ豊かで、速さを追求したスパルタンなモデルから、速さよりもドライビングの楽しさを追求した仕様まで、多彩なモデルがラインナップされています。
その中で、“豪華なグランツーリスモ”的キャラクターが与えられているのが「911 タルガ4 GTS」です。ポルシェにとって新時代を切り開くメカニズムとなる“T-ハイブリッド”とタルガボディの組み合わせは、どのような走りの世界観を味わわせてくれるのでしょうか?
1963年にプロトタイプが公開されるなど長い歴史を持つ「911」ですが、ここへきてその伝統に変化が生じています。

その一例が、エンジンの始動方法。長らく“キーをひねる”スタイルを採用してきた「911」ですが、最新モデルである通称“992.2”からボタンをプッシュする方式へと変更されています。
また、伝統の5連メーターも、“992.2”からフルデジタル式となりました。表示されるメーターのデザインこそ踏襲されていますが、最新の「911」はその伝統に変化が生じつつあることを強く感じさせます。
そんな変革を最も強く感じさせるのが、今回の試乗車である「911タルガ4 GTS」を始めとする「GTS」系グレードです。注目はなんといってもパワーユニット。「911」の長い歴史で初めて、モーターパワーで駆動力をアシストする“T-ハイブリッド”が採用されたのです。
なかには、「『911』にもついに電動化の波が来たか……」とガッカリする人もいるかもしれません。しかし、「911」のGTS系(と、まもなく日本でのデリバリーが始まる新型「911ターボ」)に採用される“T-ハイブリッド”は、燃費を追求するためではなく、あくまで速さを追い求めるために開発されたシステムなのです。
そのためか、“T-ハイブリッド”搭載モデルはモーターだけでは走行できません。56ps(41kW)のエクストラパワーをもたらすモーターは、あくまでも動力性能を高めるためのもの。また、“T-ハイブリッド”はエンジンを含めてイチからシステムが構築されており、より低重心となったエンジンと、ターボラグのないモーターでタービンを回して過給する電動排気ターボなど、ポルシェならではの技術がふんだんに盛り込まれています。
そんな“T-ハイブリッド”の効果は実際に数字にも表れていて、重量こそ以前のモデルから50kgアップしていますが、ドイツ・ニュルブルクリンクのラップタイムは8.7秒短縮(「911カレラGTSクーペ」の場合)されています。
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