なぜ日産は「Z」のデザインを“ノスタルジック”路線に振ったのか? 2027年型「フェアレディZ」に隠された“なつかしい5つのアイコン”とは
初代“S30”型を想起させるデザインに原点回帰した新しい顔つき
日産自動車が2026年夏に発売を予定しているスポーツカー「フェアレディZ」の2027年モデル。パフォーマンスの向上とともに大きな話題を呼んでいるのが、初代“S30”型を想起させるフロントマスクの採用や、往年の名車をリスペクトした装備など、歴代モデルをオマージュした5つのアイコンです。北米日産は先ごろ、それらを解説したリリースを発表。本記事は、その内容とともに最新アップデートの詳細をおさらいします。
まず2027年モデルで最も大きな変更点といえるのが、刷新されたフロントマスクです。
現行モデルは、冷却性能をしっかりと確保すべくスクエアかつ大きなフロントグリルを採用しましたが、ファンの間ではそのデザインに関してさまざまな議論が巻き起こったといいます。しかし2027年モデルは、必要不可欠な冷却性能を完全に維持したまま、ノスタルジックな雰囲気を推し進めたスタイリングへと変化しています。
具体的には、グリルの開口部を水平に貫くバーを追加した“スプリットグリル(分割グリル)”を採用。これにより、初代“S30”型「240Z」の独特なフロントマスクをイメージさせる引き締まった表情となっています。
このデザインを実現するために、デザイナーはグリルの形状自体をつくり込み、エンジニアはフロントのパーキングセンサーの配置をミリ単位で吟味したという開発ストーリーが明かされています。
さらに、フロントフードの先端に配されていた「NISSAN」エンブレムは、往年のモデルと同じ「Z」エンブレムへと置き換えられています。これは初代“S30”型を始め、“S130”型、“Z31”型、そして“Z32”型に共通する伝統的なディテールで、新型はそれら名車の直系モデルであることを強くアピールする記号となっています。

2027年モデルは足元にも、ファンなら思わずニヤリとするアップデートが施されています。北米仕様の「パフォーマンス」グレードに新設定されたのは、レイズ製の新しい19インチアルミホイール。
このホイールは、10本スポークを星型に配置したデザインが特徴ですが、これは1980年代半ばに人気を博した3代目の“Z31”型「300ZX」に採用されていた切削ホイールのデザインをモチーフにしたものです。
もちろん、単なる懐古趣味に終わらせず、現代のスポーツカーにふさわしいモダンさとのバランスが緻密に計算されているのが特徴。極限まで細く引き締まったスポークのすき間からは、「パフォーマンス」グレードに備わる大型ブレーキローターと、鮮烈なレッドのキャリパーがのぞき、高い運動性能を視覚的にもアピールします。
なお北米仕様は、タイヤにブリヂストン製の「ポテンザ S007」を組み合わせており、リアのリム幅をフロントより0.5インチ拡げることで優れたトラクション性能を確保しているようです。
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