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「えっ、59億円!?」フェラーリ初のEV「ルーチェ」初号モデルが新車として“オークション史上最高額”で落札 なぜそこまで高騰? その深い理由とは

落札額は全額チャリティで将来の教育関連事業に寄付

 フェラーリ初の量産EVとして注目を集める「ルーチェ(Luce)」が、RMサザビーズのモントレー・オークションで驚きの4000万ドル(約59億円)で落札されました。

 新車がオークションで4000万ドルという価格で落札されるのは異例で、RMサザビーズによれば「オークションで落札された史上最高額の新車」となりました。

 ただし、ここで注意したいのが、この4000万ドルを一般的な「クルマの販売価格」と考えてはいけないということです。

 今回のルーチェはチャリティオークションとして出品された特別な1台で、落札によって得られた全額はフェラーリ・ファウンデーションを通じ、将来の教育関連事業に寄付されます。さらにバイヤーズプレミアムも免除されました。

 そもそも、このクルマは通常のルーチェではありません。出品されたのは「シャシ0」と呼ばれる、ルーチェ・プログラムにおける最初の生産シャシ。専用プレートも備えた、コレクターにとって極めて特別な個体です。

 さらにフェラーリのパーソナライズプログラム「テーラーメイド」によって、このクルマのためだけに特別な仕様が施されています。

 ボディには、この個体専用に開発された「Madreperla Semi-Gloss」と呼ばれるパール系の塗装を採用。光の当たり方によってグリーンからバイオレットへと色合いが変化する独特の仕上がりです。

 インテリアにも専用の「Perla Le Mans」メタリックレザーを使用し、ホワイトを基調にホイールやブレーキキャリパーまで特別に仕上げられています。

 ルーチェそのものも、フェラーリの歴史において大きな意味を持つモデルです。元アップルのデザイン責任者、サー・ジョニー・アイブの指揮のもとデザインされ、SUVとしての実用性とフェラーリらしい高性能を融合。4基のモーターによって合計1036馬力を発揮する、同社の電動化を象徴するモデルとなっています。

オークション出品され4000万ドルで落札された2026年式フェラーリ「ルーチェ」初号車(c)2026 Courtesy of RM Sotheby's
オークション出品され4000万ドルで落札された2026年式フェラーリ「ルーチェ」初号車(c)2026 Courtesy of RM Sotheby's

 では、なぜ約110万ドルとされる新車が4000万ドルまで跳ね上がったのでしょうか。

 最大の理由は、やはりチャリティという特別な目的です。

 通常の中古車オークションなら「このクルマにいくらの価値があるか」が入札の基準になります。しかし今回は、落札者が支払う4000万ドルそのものが教育支援につながります。つまり入札者にとっては、希少なフェラーリを手に入れるだけでなく、フェラーリの歴史的な1台を所有しながら社会貢献もできるという、通常の自動車売買にはない意味がありました。

 もちろん、「最初のルーチェ」「シャシ0」「唯一無二のテーラーっメイド仕様」というコレクターズアイテムとしての価値もあります。しかし、4000万ドルという金額を説明するには、それだけでは不十分でしょう。今回の落札額には、クルマそのものの価値に加え、チャリティへの寄付、そしてフェラーリ初のEVという歴史的意味が重なったと考えるのが自然です。

 4000万ドルという数字だけを見ると「なぜこんな価格に?」と驚かされます。しかし、その背景を知れば、これは単なる高額落札ではありません。フェラーリの新しい時代の幕開けを象徴する1台が、教育という未来への投資に姿を変えた――。今回のルーチェは、自動車オークションの新たな可能性を示す落札結果となりました。

Gallery 【画像】新車として史上最高額で落札!フェラーリ初のEV「ルーチェ」初号車を写真で見る(20枚)
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