日産パトロールがあるじゃん!? なぜ新型「パジェロ」は自社のトライトンをベースモデルに選んだの? “三菱車らしさ”を守った理由とは
日産「パトロール」があるのになぜ自社の「トライトン」がベース?
三菱自動車は2026年9月2日、新型「パジェロ」を世界初公開しました。
1982年に誕生した「パジェロ」は、4WDの悪路走破性と乗用車の快適性を融合させたクロスカントリーSUVです。「ダカールラリー」では7連覇を含む通算12勝を挙げ、三菱自動車を象徴するモデルとして歴史を重ねてきました。
岸浦恵介社長は発表会で、新型は2030年代に向けた中長期ビジョンを具現する“第1弾”であり、三菱自動車ブランドを牽引するフラッグシップであると紹介しています。
その「パジェロ」のベースについて三菱自動車は、2026年5月の時点で、「トライトン」のラダーフレームに改良を施し、キャビンや前後サスペンションを専用開発すると明らかにしていました。
ここで気になるのが、アライアンスパートナーである日産自動車の存在です。日産には日本では現在販売されていないものの、本格クロスカントリーSUVとして長い歴史を持つ「パトロール」があります。
写真で見比べると、新型「パジェロ」とよく似たサイズやフォルムに見えるクルマです。しかも両社は資本関係にとどまらず、車種や技術の相互供給を進めており、アライアンスの中で車両の基盤を共有すること自体は珍しくありません。
もちろん、三菱が「パトロール」の車台採用を検討したと公表しているわけではありません。その上で、新型「パジェロ」が「トライトン」を基盤とした理由を、両車の成り立ちと開発の考え方から探ってみましょう。

新型「パジェロ」のボディサイズは、全長4920mm、全幅1925mm、全高1910mm、ホイールベース2870mm。7人乗りで、2.4リッタークリーンディーゼルは最高出力204ps(150kW)、最大トルク480Nmを発生します。
一方、日産の現行「パトロール」は全長5205mm、全幅2030mm、全高1945〜1955mm、ホイールベース3075mmのラージSUVです。3.5リッターV6ツインターボは最高出力425hp(約431ps/317kW)、最大トルク700Nmで、9速ATを組み合わせています。
見た目の印象では同じようなフォルムの2台ですが、実はサイズは、全長で285mm、全幅で105mm、ホイールベースでは205mmの差があるのです。

「パトロール」が大型ラグジュアリーSUVとしての性格を強めているのに対し、新型「パジェロ」について三菱自動車は、堂々としたスタイリングを持ちながら、日常でも扱いやすいサイズに抑えたと説明しています。
つまり、「パトロール」の車格をそのまま持ち込むより、「トライトン」の骨格を「パジェロ」向けにつくり替える方が、目指すパッケージングに近かったと考えるのが自然でしょう。
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