VAGUE(ヴァーグ)

車中泊でエアコンや家電をガンガン使える!? フォルクスワーゲン「ID.Buzz」が“ふたりの寝室”に! 新型「ID.カリフォルニア・クルーズ」の魅力とは

ついに「カリフォルニア」が電動化! 人気の「ID.Buzz」が車中泊仕様に

 最近、個人的に妄想しているのは、BEV(電気自動車)でペットといっしょに車中泊をしながら旅をする、ということ。例えば、宿泊施設の許可を得た上で駐車場にクルマを止め、車内でペットといっしょにのんびり過ごしつつ、お風呂やトイレは宿泊施設を利用する、というアイデアです。

 もちろん、そうした利用を認めてくれる施設を探す必要はありますが、それでも、大切な家族であるペットと自由に旅を楽しめるのであれば、なかなか魅力的な選択肢ではないでしょうか。

 そんな妄想を現実のものにしてくれそうな車両がドイツで公開されました。

 ドイツ本国のフォルクスワーゲンの商用車部門は、ドイツ・デュッセルドルフで開催されたヨーロッパ最大級のキャンピングカー・キャラバン専門見本市「キャラバンサロン2026」において、「ID.カリフォルニア・クルーズ」を発表。1988年に初代モデルがデビューしてから38年、伝統の「カリフォルニア」シリーズがついに電動化されたのです。

「カリフォルニア」シリーズには、「キャディ」をベースにしたコンパクトな「キャディ・カリフォルニア」、「マルチバン」をベースとする定番の「カリフォルニア」、そして大型商用車「クラフター」をベースとした「グランド・カリフォルニア」などがそろっています。

フォルクスワーゲン「ID.カリフォルニア・クルーズ」
フォルクスワーゲン「ID.カリフォルニア・クルーズ」

 今回そこに、BEVの「ID.Buzz」をベースとした新モデルが加わった格好です。残念ながら、いずれも日本には正規導入されていません。日本で「カリフォルニア」シリーズに乗るには、並行輸入に頼らざるを得ないのが実情です。

●最長48時間の空調維持に家電への給電も! BEVならではの車中泊の魅力とは

 今回の発表は、決して唐突なものではありません。2026年6月、ドイツ本国のフォルクスワーゲンAGは、「ID.Buzz」向けの後づけオプション「Gute-Nacht-Paket(おやすみパッケージ)」をリリースしていました。こちらも残念ながら日本には導入されていません。

 パッケージの中身は、専用ベッドフレーム、車体にぴったり合わせた2.03m×1.2mの折りたたみマットレス、すべてのウインドウの遮光セット、テーブルとチェア2脚、フロントサイドウィンドウ用のベンチレーショングリルという構成です。新開発のソフトウェア「オーバーナイト・モード」により、最長48時間の空調維持とV2L給電(連続2000W)にも対応しています。

「おやすみパッケージ」の価格は2600ユーロ(約46万円)から。一方、専用モデルの「ID.カリフォルニア・クルーズ」は6万761ユーロ(約1070万円)からとなっています。両者は基本的な車中泊装備こそ似ていますが、専用モデルには快適装備やV2L用アダプターなども標準装備されているため、単純な価格比較はできません。

「ID.カリフォルニア・クルーズ」は、「おやすみパッケージ」とほぼ同等の装備を最初から備えたモデル、と理解して差し支えないでしょう。ただし、専用デザインのシート地や外装デカール、専用アプリ機能まで含め、最初からキャンパーとしてつくられた1台に仕上がっています。

 ただし、給電性能にはわずかな違いがあります。「おやすみパッケージ」のV2Lは連続2000Wのみですが、「ID.カリフォルニア・クルーズ」は連続2000Wに加え、起動時に瞬間的な大電流を必要とする機器のために、ピーク時には最大3.6kWの出力にも対応。コーヒーメーカーや電気ケトル、電気調理器など、キャンプで役立つさまざまな機器に電力を供給できます。

 余談ですが、トヨタは2001年に登場した初代「エスティマ ハイブリッド」に、すでにAC100V/最大1500Wの給電機能を備えていました。電子レンジもヘアドライヤーも問題なく動き、東日本大震災の際には非常用電源として被災地で活躍した実績もあります。

 そういう意味では、日本人にとってクルマの電源を使って家電を動かすという体験自体は、さほど目新しいものではないかもしれません。

 ただし、ハイブリッド車から給電する場合、バッテリー残量が減るとエンジンが自動的に始動するという欠点がありました。その点、「ID.カリフォルニア・クルーズ」はエンジンを搭載していないBEVであり、エアコンを使っても家電に給電しても、エンジンの始動音や排ガスを気にする必要はありません。キャンプ場でもホテルの駐車場でも、静かに電気のある車中泊を楽しめるというわけです。

 持ち運べる電力量も、文字どおりケタ違いです。ショートホイールベース版は79kWh、ロングホイールベース版は86kWhという大容量バッテリーを床下に搭載しており、バッテリー残量と気温などにもよりますが、暖房も冷房も最長48時間使い続けられるとされています。

 このように、BEVミニバンは筆者の思い描く車中泊ライフと好相性なのです。とりあえず、「おやすみパッケージ」だけでも日本に導入してもらえないものでしょうか?

Gallery 【画像】ふたりが眠れるベッドや車中泊用の快適装備に注目! VW「ID.カリフォルニア・クルーズ」を写真で見る(25枚)

VAGUEからのオススメ

前作超え感じさせる“ロケット級”の飛び実現へ! 新スリクソン「ZXi RKT」ドライバー4モデルの実力を試してみた【PR】

前作超え感じさせる“ロケット級”の飛び実現へ! 新スリクソン「ZXi RKT」ドライバー4モデルの実力を試してみた【PR】

RECOMMEND