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ただの名湯だと思ったら大間違い!? 歴史書や古代文献に“名”が登場する 1000年以上も人々を癒してきた「温泉地」3選

神話や歴史書に刻まれた日本を代表する3つの名湯

 日本の温泉文化の歴史は古く、奈良時代の地誌や平安時代の文学、さらには日本神話にまでその名を刻む由緒ある名湯が各地に点在しています。

 今回は、数千年の歴史を有し、古典資料においてその存在が公に記されている貴重な温泉地を3か所取り上げます。

●長野県「別所温泉」

 まず1か所目は、長野県上田市に位置する「別所温泉」です。

長野県「別所温泉」
長野県「別所温泉」

 別所温泉は「信州最古の温泉」とされ、諸国を旅していた日本武尊(ヤマトタケルノミコト)が、7つの湯坂を開いて疲れを癒したという伝説が残っています。

 平安時代の私家集や清少納言の随筆『枕草子』には、「湯は結びの湯、有馬の湯、那智の湯、まろ子の湯」と並び、「七久里(ななくり)の湯」としてその名が記載され、古くから都人にまで広く知れ渡る存在でした。

 鎌倉時代には、塩田北条氏がこの地を治めて仏教文化を花開かせたことから「信州の鎌倉」とも呼ばれ、北条義政をはじめとする多くの武将や僧侶が来浴した伝承が残されています。

 たとえば、別所温泉のシンボルである北向観音の境内には、愛染明王の堂があり、川口松太郎の小説『愛染かつら』の舞台としても有名で、縁結びの霊場として多くの人々が訪れます。

 別所温泉の泉質は弱アルカリ性の単純硫黄温泉で、ほのかな硫黄の香りと、肌がつるつるになる「美肌の湯」として親しまれています。

 豊富な湯量を誇り、多くの共同浴場や旅館では、加水を行わない純度の高い源泉かけ流しでお湯を楽しむことができます。

 温泉街のシンボルである「北向観音」は、現世の利益を施す観音様として本堂が北(善光寺)を向いて建てられており、善光寺と両方をお参りすることで「来世と現世」の幸福が得られるとされています。

長野県「別所温泉」
長野県「別所温泉」

 さらに、木曽義仲が逗留したとされる「石湯」や、真田幸村の隠し湯と伝わる「大湯」、そして慈覚大師ゆかりの「大師湯」といった歴史情緒あふれる3つの外湯(共同浴場)が点在しています。

 温泉街の周辺には、日本で唯一の木造八角塔であり、国宝に指定されている安楽寺の「八角三重塔」をはじめとした貴重な文化財が多く、山あいにたたずむ古刹を巡りながら歴史の息吹を感じることが可能です。

Next続いては神奈川県と和歌山県に位置する温泉地
Gallery 【画像】大人な旅を楽しめるっていいよね! 3選で紹介した温泉地を写真で見る(22枚)

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