セレブ御用達フィアット「500」は1000万円から! 籐で編まれたシートはどこで使うの?
欧米セレブに愛される「ジョリー」の製作費はいくら?
今回紹介するクルマも、そのうちのひとつ。その名も「ジョリーカー(Jollycar)」社が、2010年ごろから開始したオーダーメイドによって製作されたものである。

コンバージョンの方法は、往年の「ジョリー」と同じくボディシェルから注意深くルーフを切り離したのち、レーザーカットされたスチールパネルと鋼管を使用してボディシェルを補強。左右ドアも廃した分だけ深くなったサイドシルなどのボディパネルを、すべてハンドメイドで作り直している
ドアシルやリアクォーターなどは、クラシックヨットを思わせるウッドないしはウッド風トリムとポリッシュドメタルで仕上げられる。一方インテリアではウッド風の加飾を施したダッシュボードは残されるものの、純正のシートは取り外され、その代わりにスチールフレームに籐を貼ったデッキチェア風シートが据えつけられる。
このシートには、顧客のオーダーにしたがったボールドストライプ地のクッションが乗せられ、取り外し可能でタッセル飾りの施されたサンシェードも、同系の柄とカラーで再現されることになっているとの由。これらはすべて、1950−60年代のオリジナル版ギア・ジョリーへのオマージュなのだ。
●日本人には理解し難い490万円という落札価格
2021年末の「OPEN ROADS, December」オークションに出品されたフィアット500ジョリーカーは、2010年型フィアット500をベースとするものながら、近年になってフロントマスクとテールエンドは、2016年におこなわれたフェイスリフト以後のスタイルにモディファイ。ボディカラーは「コーラルレッド」、アロイホイールも同色で仕上げられている。
500ジョリーカーは原則として顧客のオーダー、ないしはベース車両持ち込みで製作されるため、エンジンは現行フィアット500に設定される「マルチジェット」ターボディーゼルや「ツインエア」も選択可能となっているようだが、この出品車両ではもっともベーシックな「FIRE」1.2リッター直列4気筒SOHCの自然吸気ガソリンに、5速マニュアルトランスミッションが組み合わされている。
そして12月1日から1週間にわたっておこなわれたオンライン入札の結果、このフィアット500ジョリーカーは、オークションハウス側に支払うコミッション込みで3万7400ユーロ、日本円に換算すれば約490万円で落札されることになった。
メーターに表示される走行距離が10万km近くに及んでいることを思えば、かなりの高価格といえなくもないが、2017年にボナムズ・オークション社がパリで開催した「Grand Palais」オークションでは、今回の出品車とよく似た条件のジョリーカー社製500が3万4500ユーロで落札されていたこと。あるいは「Jollycar」社では8万9000ドル(邦貨換算約1000万円)をコンバージョンのベーシック価格としていたことを思えば、その半額以下という今回の落札価格は順当といえるかもしれない。
もちろん、この種のクルマの需要が皆無に等しい我々日本人にとっては、いささか理解が難しいことではあるのだが。
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