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初体験はいきなり雪道で! スバルが新しい電気自動車「ソルテラ」の試乗会を雪上で開催した理由

自制していれば雪上でもなにかが起きそうな気配は皆無

 このように、各部からスバル車らしさを感じられるソルテラは、雪上でどんな走りを披露してくれたのか? 今回ドライブした4WDモデルでなにより印象的だったのは、すべりやすい雪上でもクルマの動きがとても素直だということだ。

 今回の試乗会場は、狭くアップダウンの激しい峠道のようなコースで、路面コンディションは圧雪路が中心ながら、ときには雪がシャーベット状になっていたり、一部にアスファルトが露出していたり、日陰では凍結したりしている箇所もあった。そんな路面状況とすべりやすさが刻々と変化するシビアなコンディションでも、ソルテラは運転しやすく、とてもリラックスしてドライブできた。

 その要因のひとつとして挙げられるのは、ドライバーのアクセル操作に対して過不足なく緻密に駆動力をコントロールしてくれる巧みなEV制御技術だ。また、X-MODEをコアとする4WDメカも完成度が高く、すべりやすい路面でも優れたトラクションを発揮してくれる。

 そのため、すべりやすい路面であることを自覚してアクセルを適度にコントロールする限り、なにかが起きそうな気配は一切ない。もちろん、アクセルペダルを過度に踏み込んでしまっても、トラクションコントロールが駆動力をセーブしてくれるので安心感は上々だ。

X-MODEをコアとする4WDメカは完成度が高く、すべりやすい路面でも優れたトラクションを生み出してくれる
X-MODEをコアとする4WDメカは完成度が高く、すべりやすい路面でも優れたトラクションを生み出してくれる

●車内で耳にする音はしっかり“スバルの音”

 試乗後、ふとインテリアに目をやると、ハーマンカードン製のオーディオや、発熱エリアがbZ4Xより広いシートヒーターなど、装備面における兄弟車との違い=スバルらしさに気がついた。

 その極めつけは、警告音などクルマが発する音だろう。トヨタの工場で生産されることになるソルテラだが、車内で耳にする音はしっかり“スバルの音”なのだ。

メーターパネルがハンドルより上方に見えるよう配置されたトップマウントメーターなど、コックピットの眺めはbZ4Xとほぼ共通
メーターパネルがハンドルより上方に見えるよう配置されたトップマウントメーターなど、コックピットの眺めはbZ4Xとほぼ共通

 この件について、ソルテラの開発責任者は次のように解説する。

「車内で耳にする音は非常に重要です。もしトヨタ車と同じ音が聞こえきたら、スバル車を乗り継いできたファンの方は違和感を抱かれると思います。ソルテラはスバル車なので、あくまで“スバルの音”にこだわったのです」

 とはいえ、この“スバルの音”を実現するためには、機密情報である音づくりの“レシピ”をトヨタ側に提示する必要があるなど、実現に至るまでのハードルは高かったという。そうまでして、ソルテラの開発陣がスバルらしさにこだわったのはなぜか?

 端的にいってしまえば、「ソルテラは“スバルファンのためのクルマ”だから」というひと言に尽きる。トヨタ版のbZ4Xが幅広いユーザーをターゲットにした間口の広いモデルであるのに対し、ソルテラはあくまで、スバルファンをターゲットユーザーの中心に置いている。今回、プロトタイプ試乗会に雪上コースを選択したことも、トヨタとの違いをアピールするためのスバルの巧みな戦略といえるだろう。

●Subaru Solterra Prototype(4WD)
スバル ソルテラ プロトタイプ(4WD)
・全長:4690mm
・全幅:1860mm
・全高:1650mm
・ホイールベース:2850mm
・車両重量:2020kg〜
・駆動方式:4WD
・電気モーター:交流同期電動機
・最高出力:(前)80kW(109ps)、(後)80kW(109ps)
・システムトータル最高出力:160kW(218ps)
・駆動用バッテリー:リチウムイオン電池
・総電力量:71.4kWh
・1充電走行距離(WLTC):460km前後
・サスペンション:(前)ストラット式、(後)ダブルウィッシュボーン式
・ブレーキ:(前)ベンチレーテッド・ディスク、(後)ベンチレーテッド・ディスク
・タイヤ:(前)235/50R20、(後)235/50R20

Gallery 【画像】トヨタ版とは明確に差別化された「ソルテラ」の細部を写真で見る(23枚)
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