レクサス「RX」“挑戦的フルモデルチェンジ”の内容とは? デザインは正常進化&走りは驚異のレベルアップ
従来型トヨタ式ハイブリッドからの脱却
新型RXのメカニズムは、プラットフォームもパワートレインも刷新されている。とくに後者は、プラグインハイブリッドの「RX450h+」が用意されるほか、「RX500h」、「RX350h」というふたつのハイブリッド、さらに、モーターを組み合わせないエンジンのみの「RX350」が設定される。ポイントは、ハイリッド中心のラインナップになったことと、6気筒エンジンの設定がなくなりすべてのパワーユニットが4気筒エンジンベースとなったことである。
なかでも興味深いのは、動力性能面で頂点に立つ「RX500h Fスポーツ パフォーマンス」のパワートレインだ。

エンジン自体には2.4リッターターボを採用し、トランスミッションには昨今のトヨタ式ハイブリッドでは見られなかったATをドッキングさせる。しかもこの6速ATは、一般的なトルクコンバーター式ではなくクラッチを組み合わせたタイプで、エンジンとモーターの間に挟んだクラッチが、走行時の状況に合わせてエンジンとモーターの使いわけやそれぞれの駆動力の統合をおこなう。
ではなぜ、新型RXは従来のトヨタ式ハイブリッドとはまったく異なるシステムを設定したのか? それは、走行性能や走行フィールの改善に尽きる。
以前に比べると大幅に改善されたものの、トヨタ式ハイブリッドはエンジン車よりも走りのダイレクト感に欠ける。それは、燃費追求を第一義とする効率重視の構造上、仕方のないことなのだが、新型RXに搭載される新しいハイブリッドシステムは、そうした流れを断ち切ったのである。
新しいハイブリッドシステムは、効率を追求しつつもクラッチによる直結状態を活用した、ドライバーのアクセル操作に対して遅れなく鋭く反応することで、意のままに操れるというドライバビリティを提供してくれるに違いない。このダイレクトな走行フィールは、トヨタ式ハイブリッドカーの概念を変えるものである。

●キツいダメ出しを受けた開発陣の逆襲
RX500h Fスポーツ パフォーマンスでもうひとつ注目したいのは、電気自動車の「RZ」と同様に、電動化技術を活用した4輪駆動力システム“DIRECT4”と、リアに高出力のモーターを使った4WDであること。トヨタ式ハイブリッドの4WDは、リアタイヤの駆動力すべてをモーターがまかなうが、従来のそれは後輪用モーターの出力が控えめで、すべりやすい路面でのスタビリティを保つための、あくまで補助的な存在に過ぎなかった。
一方、新ハイブリッドシステムのリアモーターは、コーナー脱出時に前後の駆動力配分をフロント20:リア80といった具合に、リアタイヤ寄りの駆動力配分にする。これにより、アクセルペダルを踏んでグイグイと曲がっていくような、後輪駆動車のようなハンドリングを提供しようというのだ。
現行モデルまでのRXが走りの面で追求していたのは、あくまで快適性が中心。ドライバビリティや、ドライバーが楽しいと感じるような操縦感覚などは二の次だった。しかし開発の初期段階において、新型RXの試作車両をドライブしたレクサスのマスタードライバー・豊田章男社長は、テストコースを1周するなり「走りがつまらない」とキツいダメ出し。そこから開発陣は徹底的に新型の走りを磨いてきたという。
そんな新型RXは、どのような走りの楽しさを身に着けているのか? 実車をドライブする日がいまから待ち遠しい。
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