2022年内に日本上陸!? VWの新型コンパクトSUV「ID.4」ってどんなクルマ?
欧州・米国・中国で生産されるVWの世界戦略EV
米国フォルクスワーゲン(VWアメリカ)は2022年7月26日、テネシー州チャタヌーガにあるVW工場にて、SUV型電気自動車(EV)「ID.4」の生産を開始しました。
ID.4は、コンパクトモデル「ID.3」に続き、VWの完全電動モデル「ID.シリーズ」の第2弾として2020年9月に世界初公開されたモデルです。
今回の米国での生産開始のニュースでもわかるとおり、ID.4はVWにおけるEVの重要な世界戦略車となっています。独ツヴィッカウ工場や米国チャタヌーガ工場での生産だけでなく、今後は中国・安亭工場でも生産される予定です。
日本でも、2022年内にID.シリーズとして初登場する予定のID.4ですが、いったいどんなクルマなのでしょうか。
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ID.4のボディサイズは全長4584mm×全幅1852mm×全高1612mm、ホイールベースは2766mm。ID.シリーズ第1弾として欧州で最初に登場したID.3が全長4261mm×全幅1809mm×1552mm、ホイールベース2765mmなので、ひと回り大きなコンパクトSUVです。
ID.3と同様、ID.4も新しいモジュラー・エレクトリックドライブ・マトリクス(MEB)プラットフォームをベースにしたモデルになります。このプラットフォームはEV専用に設計されていて、電動部分をコンパクトなデザインにすることで広々とした室内空間を実現しています。荷室容量は通常時で543リッター、最大1575リッターまで拡大します。
最大77kWhのバッテリーを搭載し、WLTPモードで最大520kmの航続可能距離を達成しています。もちろん急速充電にも対応し、320km走行可能なレベルまで、約30分で充電できます。
エクステリアは0.28という優れたCd値で、ダイナミックでモダンなデザインです。また最上級グレードにはインタラクティブな「IQライト LEDマトリックスヘッドライト」を用意。このヘッドライトは新しい「3D LEDテールライト」とペアになっています。
欧州では2021年4月に、高性能モデル「ID.4 GTX」も登場しています。
ID.4 GTXは、フロントアクスルとリアアクスルにひとつずつモーターを搭載し4輪を駆動するモデルで、MEBに基づくデュアルモーター4WDの最初の1台となりました。
トータル出力は220kW(約299馬力)。ID.4ファミリーのフラッグシップとなるGTXは0−60km/h加速が3.2秒、0-100km/h加速は6.2秒、最高速度は180km/h(リミッター)という実力を誇ります。
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2022年年初におこなわれたフォルクスワーゲンジャパンの記者会見において、ID.4の2022年内の日本導入が発表されましたが、世界的な半導体不足、そしてロシアによるウクライナ侵攻の影響などで、各自動車メーカーは現在、減産を余儀なくされている状況になっています。
もしかするとID.4の日本導入は、2023年以降にずれ込む可能性もあります。