アバルトの“新世代ホットハッチ”新型「500e」初対面! エンジン版の「695」とは何が違う? 気になる日本導入時期は?
EVとしてはかなり軽量! 走る楽しさを追求した
インテリアも、意匠そのものはフィアット500eと同じです。操作系のレイアウトも基本的には変わりません。
ただし、そこはアバルト。電動モデル用として、馴染み深い形が新たに並行ストライプで構成されることになった蛍光色のサソリの刻印や、ABARTHのロゴが各所に配されていることもそうですが、ステアリング、シート、ペダルといった操縦に欠かせない各パーツがスポーティ仕立てのものへと改められています。

とりわけシートは、違和感のないドライビングポジションを得られるフィアット500eの感覚そのままに、ホールド性を高めたバケットタイプに変更。これ、座った瞬間に気に入りました。
アバルト500eには、「500e」と「500eツーリズモ」という2グレードが用意されますが、上級グレードの後者はダッシュボードやシートなどにアルカンターラがあしらわれるなど、質感についても気配りがされています。そのおかげで、500eツーリズモはインテリア全体が引き締まった印象になるとともに、フィアット版の段階から感じられた上質さがさらに強調されています。
ちなみに、アバルト500eはハッチバックとオープントップの「カブリオ」という2種類のボディタイプを設定。それぞれにベースモデルの500eと上級版の500eツーリズモが設定されます。
今回、対面することができたのは500eツーリズモのハッチバックとカブリオで、ベースモデルを見ることは叶いませんでした。なのでここでは、ツーリズモのインテリアの雰囲気がかなりよかったということのみ、お伝えしておきたいと思います。
先述したとおり、アバルト500eのパワートレイン、つまりバッテリーやモーターは、フィアット版と共通です。パフォーマンスを重視すべく、バッテリー容量を拡大し、もっと強力なモーターを積むという手もあったでしょう。しかし、そうすると車重が重くなって運動性能に影響を受けるほか、強力なストッピングパワーも必要になってしまいます。アバルトのエンジニアたちは、そうした“いたちごっこ”を避け、バランス重視のクルマづくりをおこなってきたようです。
その恩恵として、アバルト500eの車重はEVとしてはかなり軽い1335kg(参考値)に収まっています。これは日本仕様のフィアット500eとほぼ同じ数値。ベースとなったフィアット500e自体、シティカーでありながら思いのほかスポーティで走るのが楽しく気持ちいいモデルですから、その美点を活かそうとしたアバルトの判断は賢明といえるのではないでしょうか。
とはいえ、そこはアバルトですから、最高出力は37psアップの155psに、最大トルクは15Nm上乗せした235Nmへと心臓部が強化されています。これは、電動ドライブトレインの効率を徹底的に追求したチューンナップの恩恵です。
そのプログラムは、モーターやインバーターのキャリブレーション、コンタクターの可動接触面の改善、ハーネス内部の抵抗やロスの削減、制御マッピングの最適化など、気の遠くなるような細かい作業の積み重ねだったといいます。
またシャシー回りは、具体的なデータこそ教えてもらえませんでしたが、スプリングレートとダンパーの減衰力を少々引き締め方向に調整しているのだとか。ただしタイヤは、ブリヂストンと共同開発した専用品となり、ブレーキもフロント、リアともにディスク式がおごられるなど、スピードアップへの対応が図られています。
そう、速さに関しては、アバルト500eは相当進化を遂げているのです。フィアット500eより速いのはもちろんのこと、大抵の局面においては、ターボエンジンを搭載する現行の「595」「695」シリーズよりも格上の速さを身につけています。
なお、気になる日本上陸のタイミングは、2023年の秋以降と予想されています。
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