“最新にして最強”メルセデスAMG新型「Sクラス」の実力とは? なぜ挑戦的なマスクを採用? 驚愕の802馬力が精神的余裕をプラスする
現行Sクラスの“松”バージョン=AMG仕様が待望の公道デビュー
メルセデス・ベンツの現行「Sクラス」が登場してから約2年半が経過。AMGバージョンの「S63 Eパフォーマンス」がようやく公道に姿を現しました。

物価高だの円安だの、最近の世の中は景気の悪い話題にあふれています。一方で、そういう影響を全く受けない、いわゆる富裕層も一定数いるようで、松竹梅と価格が設定されている商品は松の方からどんどん売れていく傾向にあるとか。
メルセデス・ベンツのSクラスもその一例。同ブランドのフラッグシップモデルですが、これもまた最上位グレードから商談が入るそうです。
しかし、それでもまだハンコをつかず、じっと待っていた方々も少なくないのだとか。そんな彼らが待っていたモデルこそ、Sクラスの“松”ともいえるAMG仕様、S63 Eパフォーマンスです。
“Eパフォーマンス”とはAMGが独自開発したPHEV(プラグインハイブリッド)システムの名称で、燃費よりも動力性能の向上に特化した機構です。実際、EVモードでの航続距離は最長33km。100km前後が当たり前となってきた昨今のPHEVのレベルと比較すると、決して潤沢とはいえません。
ところがパワースペックは、最高出力802ps、最大トルク1430Nm。スポーツカーのスペックでもあまり見たことがないような数値が並んでいます。
Eパフォーマンスは4リッターのV8ツインターボと4WDの“4マチック+”の組み合わせをベースに、リアにモーターを置いて後輪のみパワーの上乗せを図る仕組みです。したがって、EVモード走行時は基本的に後輪だけが駆動するFR(フロントエンジン/リアドライブ)となります。もちろん、後輪がグリップを失ったりするとただちにエンジンが始動して前輪を駆動し、状況を立て直します。
現実問題として、ノーマルのSクラスにこれほど強力なパワートレインをただ積み込んだだけでは、クルマはまともに走りません。腕に覚えのあるレーシングドライバーならまだしも、一般の人でも802ps/1430Nmのパワーを安全に取り扱えるようにするには、それなりの改良が必要です。
そこでAMGは、まず前後のアクスル付近に補強を追加しました。とてつもないパワーを4輪がしっかり受け止めて適正なトラクションがかかるようにするためと、前輪の舵がちゃんと効くようにするためです。さらに、リアに“eデフ”を用いて後輪左右の駆動力配分を常に最適化。後輪が空転してパワーが逃げないよう対策が施されています。
なお、1430Nmの最大トルクは常に発生するものではありません。モーターをブースト的に利用し、ステアリングのボタンを押すと約10秒間だけ発生するようになっています。それでも、V8ツインターボだけで最高出力612ps、最大トルク900Nm、モーターだけで190ps、320Nmなので、通常でも少なくとも1000Nmくらいは出ていることになります。
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