VAGUE(ヴァーグ)

ポルシェが鋭意開発中「1000馬力超え」の凄いマシンを体感!強烈な加速が自慢の100%電動車も「ポルシェらしさ」は濃厚です

コーナリング中の挙動などはエンジン車とはまるで別物

 さて、いよいよGT4 eパフォーマンスの助手席に座り、デモンストレーションラップを体験します。

ポルシェが電動化時代のレーシングカーとして開発を進めている「GT4 eパフォーマンス」。加速と旋回時の速さはエンジン車とは別物
ポルシェが電動化時代のレーシングカーとして開発を進めている「GT4 eパフォーマンス」。加速と旋回時の速さはエンジン車とは別物

 会場となったポルシェエクスペリエンスセンター東京のピットでは、ドイツ本社から来日したスタッフの皆さんがマシンの走行準備を進めています。

 走行前に、緊急時の脱出方法をレクチャーしてもらい、レーシングスーツとヘルメットを装着して練習した後、助手席へと乗車。助手席の足元はバッテリーが搭載されるため高床の構造になっており、ロールケージを避けるようにして身体をかがめながら乗り込み、シートベルトを締め上げます。

 レーシングドライバーが1000馬力を超えるスリリングなマシンをどのように走らせていくのか想像すると胸が高鳴り、バーを握る手に思わず力が入ります。

 エンジンを搭載していないため、停車時はアイドリングや振動がなくて静かですが、いざ走り出すと、車速が高まっていくのに連れて「ヒュィィィン」という音がグングン高まり、レーシングカーに乗っている実感は満点に。取りつけ道路からコースインしてドライバーがアクセルペダルを深く踏み込むと、タイヤのものスゴいグリップ感とともに、身体がシートに押しつけられる強烈な加速Gが襲いかかります。

 勾配がきつい登り坂で連続するカーブに差しかかると、マシンは路面のアンジュレーションをものともせず、まるで4本のタイヤが磁石でヒタッと路面に吸いついているかのようにオンザレールの走りを披露。安定した姿勢を保ちながら、次から次へと向きを変えていきます。

 その間、ドライバーの運転は実にスムーズで、終始落ち着いた操作でドライブしている様子がうかがえます。

 再びコーナーの立ち上がりで強烈な加速を味わうと、私のボルテージは最高潮に。GT4 eパフォーマンスはこれまでのレーシングカーでは味わったことのないスリリングな加速と安定性というふたつの表情を持つことに驚かされました。

 圧倒的なパワーを発揮して走るGT4 eパフォーマンスは、重量物であるバッテリーを車体の低い位置に搭載した低重心のレイアウト。その走る様子は、ミッドシップの「ケイマン」やリアエンジン/リア駆動の「911」といったエンジン車の挙動とはまるで別物です。

 モーター駆動のレーシングカーであるGT4 eパフォーマンスの走りは、エンジン車のように回転の高まりや落ち感、軽快な走りを味わうものとはひと味違っているものの、ポルシェが長年かけて培ってきた優れたシャシー性能をもって、手足のようにクルマの一挙一動を操る悦びが間違いなく受け継がれていると感じました。

* * *

 ポルシェは、レーシングチームに技術提供をおこなうカスタマーレーシングの将来的な計画に、内燃機関のレースと並行して、電動車のレースも加えていくとしています。

 そして、環境との共存なしにモータースポーツの挑戦やスポーツカーの開発が成り立たないとすれば、サスティナビリティ、信頼性を確保しながら、どのように開発を進めていくべきものなのか、ともに話し合いながら、車両開発とカスタマーレーシングの在り方を探っていく必要があるともいいます。

 今回のGT4 eパフォーマンスの体験試乗を通じて、クルマの電動化はレースの世界においても画に描いた餅ではなく、すでに現実のものとしてどう受け止めるべきかを考える段階にあるのだと実感されられました。

 そして、スポーツカーが電動化された未来は退屈なものになることはなく、むしろ、ポルシェの電動車には彼らのDNAや技術力が色濃く受け継がれていくのだろうという期待感が高まりました。

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