ヒットの予感! “小さな高級SUV”レクサス新型「LBX」公道での印象は? “大きなレクサス”も顔負けの「重厚なのに軽快な走り」
ドライビングに夢中になれる抜群の安定感と軽快感
そんな新型LBXを横浜の街中で試乗しました。まずはFF車の“Cool”グレードをドライブします。

シフトセレクターをDレンジに入れて走り出すと、まずはコンパクトSUVとは思えない優れた静粛性に驚かされます。
3気筒エンジンといえば特有のサウンドがつきものですが、バランスシャフトの採用や点火タイミングの最適化などを施した新型LBXのパワートレインは、ほとんど気にならないレベルとなっています。
実は、2023年9月に開催されたメディア向けのワークショップ「LEXUS SHOWCASE 2023」でプロトタイプに乗ったときは、3気筒特有のエンジンサウンドが気になっていました。しかし市販モデルでは、そうしたネガがしっかり抑えられています。
1.5リッター直列3気筒エンジンは、最高出力91ps、最大トルク120Nmを、組み合わされるモーターは、最高出力94ps、最大トルク185Nmを発生するなど、数値的には際だったところがありません。
しかし新型LBXのパワートレインは、ドライバーが「もう少し加速したい」と思ってアクセルペダルを踏み込むと軽やかに反応し、想像以上に力強い加速を見せてくれます。まるでドライバーの意図を分かってくれているかのようなハイレスポンスです。
そうした恩恵を最も得られるのは、前走車を追い越すようなシーン。アクセルペダルを踏み込むと素早くスムーズに車速が乗り、気持ちよく加速してくれます。
正直、都市高速の本線に合流するときなどは「もっとパワーを!」と軽く叫びたくなりましたが、力不足を感じたのはそのときくらい。数値以上の元気のよさが印象的でした。
続いてフットワークをチェックしましょう。新型LBXはアシのよさも自慢ですが、実はその美点はちょっとした交差点を曲がるだけでも実感できます。クルマ軽快かつ正確に向きを変え、ドライバーを不安がらせたり、乗員を不安にさせたりすることがありません。
その好印象は都市高速でも変わらず、スピードが乗った状態でコーナーに入っていっても、ステアリングを切ると切った分だけクルマが向きを変えてくれます。その素直な反応は、「運転が上手くなった!?」と錯覚するほどです。
正直に話すと、走り出してすぐのタイミングではサスペンションが硬く感じ、「ちょっと乗り心地が悪いな」と感じていました。しかし、市街地を流れに乗って走り、交差点を曲がり、都市高速をハイスピードで移動しているうちに、乗り心地の悪さを意識することはなくなりました。
それよりも、ドライバーの意図に対して反応の遅れなく加速し、不安定な挙動が出ることなく曲がり、わずかなノーズダイブだけでビシッと止まる新型LBXの“振る舞い”が心地よく、思わずドライビングに夢中になってしまいました。こうした乗り味は、従来型コンパクトカーでは感じることのなかったものです。
●FF車よりもワンランク増しの重厚感
続いて、AWD車の“Relax”グレードに乗り換えます。前輪はFF車と同様のエンジン+フロントモーターで、後輪はリアモーター(最高出力6ps/最大トルク52Nm)で駆動します。
AWD車の乗り味は、基本的にはFF車に通じるものです。ただし、FF車より80kg重いせいか、路面からの入力に対するクルマの動きがおだやか。FF車もどっしりと重厚感を感じさせてくれますが、AWD車はそれがワンランク増しているように感じました。
そうした美点を実感したのは、都市高速を走行しているとき。直進安定性が抜群でステアリングをガッシリ握らずともまっすぐ走ってくれます。おそらくロングドライブ時の疲労感も少なくて済みそうです。
* * *
LBXという車名は“Lexus Breakthrough X(cross)-over(レクサス・ブレイクスルー・クロスオーバー)”の頭文字からとられたもの。英字3文字の車名を与えられるレクサス車は、2010年に誕生したスーパーカー「LFA」以来となります。
そうした特別な名前を冠することからもうかがえるとおり、新型LBXはコンパクトカーの走りの限界を突破し、高級車の既成概念を打ち破る意欲作でした。
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