クロカンSUVに“スポーツカーの心臓”を搭載! ランドローバー「ディフェンダーV8」公道での印象は? 走り味はまるで“どう猛な暴れ馬”
クロスカントリーSUVなのにスポーツカーの心臓を搭載
ランドローバーを代表するクロスカントリーSUV「ディフェンダー」に、V8エンジン搭載モデルが追加されました。本国ではすでに市販されていたが、日本仕様では2024年モデルで初めてラインナップされました。

エンジンの気筒数を気にするというクルマ好きは少なくないでしょう。3気筒より4気筒、4気筒より6気筒、そして6気筒より8気筒(もしくは、それ以上!……)。エンジンは気筒数によって驚くほど性格が変化します。一般的には、気筒数が多ければ多いほどフィーリングに優れるのです。
気筒数が増えると何がいいのか? それは質感です。細かい振動が減り、アクセルを踏む感触が繊細でなめらかになります。
それだけではありません。6気筒以上になると官能性が一気にアップ。具体的には、回転上昇がなめらかになり、高回転域での伸び感と盛り上がり、そしてエンジンの奏でる音が気持ちを高揚させてくれます。そんな官能性は、8気筒以上になるとより顕著に高まります。そのためクルマ好きは、8気筒(以上)のエンジンを求めて止まないのです。
ランドローバーで最も悪路走破性の高いディフェンダーは、全長の違いによって「90」、「110」、「130」と3タイプを設定します。そのうちV8エンジンが搭載されるのは、3ドアショートボディの90と、ディフェンダーの標準タイプともいうべき5ドアの110。最も長い130には、現時点でV8エンジンの設定はありません。
これまでディフェンダーは、ディーゼルには直列6気筒ターボというマルチシリンダーエンジンを搭載していましたが、ガソリンエンジンは2リッターの4気筒ターボしかありませんでした。つまり、新しい5リッターV8エンジンの搭載により、ガソリンエンジンは4気筒とその倍の8気筒というラインナップになったわけです。
この時点で「V8は4気筒とは全くキャラクターが違うんだろうな」と想像できますし、ランドローバーは面白いことをしてくる会社だと思わずにはいられません。
しかも、新しいV8エンジンの特性は、単に上質なだけではありません。なんとスーパーチャージャーという過給器が備わっており、実に最高出力525ps、最大トルク625Nmを発生。ジャガー「Fタイプ」にも積まれる超刺激的な高性能ユニットを、クロスカントリーSUVのディフェンダーに移植していたのでした。SUVなのにスポーツカーの心臓を積んでいるのです。
このミスマッチとも思える組み合わせが提供してくれるのは、抜群の楽しさです。スポーツカーの心臓が生み出す刺激は、クルマ好きなら思わず顔がユルむどころか、ニヤけっぱなしになること間違いなしです。
何しろ、まず音が素晴らしい。野太いアイドリング音は、明らかにSUVのそれではありません。音だけ聞いたら、どう考えてもスポーツカーと思うでしょう。
さらに音を聞こうとアクセルペダルを踏み込むと、空気を切り裂くような鋭さに驚かされます。回転上昇が鋭いのはもちろんのこと、意外にも“回転落ち”も鋭く、まるでSUVのエンジンとは思えません。走り出す前の時点で、気分が高揚するのが分かります。
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