新型「トライトン」の走りはなぜ“往年のパジェロ”を想起させる? 三菱伝統の4WDで悪路も楽に走破! トラックなのに快適性もハイレベル
ピックアップトラックはSUV代わりに使えるか?
筆者(工藤貴宏)の個人的な好みをいわせてもらえば、ピックアップトラックは嫌いなジャンルではありません。むしろ好きです。でも、そう思っているのは、どうやら筆者だけではなさそうです。

ここ数年、日本国内で販売されていたピックアップトラックは、トヨタ「ハイラックス」だけでした。しかし、多い年には年間1万台以上のセールスを記録。これはトヨタ自動車の予想を大きく超えた人気だそうで、一部で密かなブームとなっていることがうかがえます。
そんな日本のピックアップトラック市場に再参入してきたのが、三菱の「トライトン」です。
「トライトン」といえば、かつて2006年から2011年にかけて日本でも販売されていましたが、今回、再販されたのはフルモデルチェンジを果たしたばかりの最新モデル。しばらくのお休みを経て、日本市場に復活したのです。
そんな新型「トライトン」で検証したいのが、「SUVの代わりに買っても後悔しないか?」という点でしょう。
以前とは異なり、今の日本でピックアップトラックをワークホース的存在として選ぶ人はごく一部の人でしょう。ほとんどの人は、日常とレジャーシーンで使うSUVの代わりに選んでいるに違いありません。
筆者がもし今、ピックアップトラックを買うとしたら、“SUVの延長線にある存在”として日常使いすることでしょう。というわけで今回は、そんな視点から新型「トライトン」をチェックしてみたいと思います。
新型「トライトン」の実車を前にしてまず感じたのは、「やっぱり大きいな」ということです。
ベーシックグレードの「GLS」が全長5320mm、全幅1865mm、全高1795mm、いかにも三菱らしいグレード名である上級の「GSR」が全長5360mm、全幅1930mm、全高1815mmという数値から、「大きいだろうな」ということはある程度予想していました。
しかし、実車を前にしてみると、トヨタの300系「ランドクルーザー」よりさらに約375mmも長い車体は、ホントに大きい。正直いって、この大きさにひるんだら新型「トライトン」の購入は難しいだろうな……と思います。特に街中などでは、乗りこなせるか否か、ちょっと不安です。
なので、この大きな車体を見て「大きくていいね!」くらいの思いがないと、乗り回すのは厳しいかもしれません。
しかし、ひと昔前の大きなクルマと異なるのは、カメラを使った“全方位モニター”により、後方だけでなく、車体の両サイドや前方の状況も手に取るように分かること。なので、ボディサイズは大きいのですが、カメラを介して車体の四隅をきっちりと把握できます。
そういう意味では、大きな車体が収まる駐車場さえ確保できれば、ハードルはそれほど高くない……はずです。
そんな新型「トライトン」のスタイリングは、かつて日本へ導入されていたモデルが丸みを帯びたスマートなスタイルだったのとは対照的に、押し出しの効いたエネルギッシュなもの。今のトレンドを考えれば、断然、新型のラギッドさが魅力的ですね。
こういった押し出しの効いたルックスって、大きなクルマだからこそ似合うのかもしれません。
●「アウトランダーPHEV」に匹敵する内装の質感
対するインテリアは、乗用車と変わらないクオリティが確保されています。
ピックアップトラックがシンプルで割り切りの強い実用車だったのは、もう過去の話だと感じます。確かに、生産国であるタイなど海外のマーケット向けには、業務向けの廉価仕様も用意されていますが、日本に導入される上級仕様はそれらとは全く異なります。
実車を見ても、パネルのつくり込みからエアコンなどスイッチ類の仕立てまで、乗用車として見ても全く不満のないレベルに仕上がっています。特に上級グレードである「GSR」はシート生地がレザーとなり、運転席には電動調整機能もついているほど。少なくとも、「アウトランダーPHEV」に匹敵するレベルの質感です。
気になるキャビンスペースも、必要にして十分な広さが確保されています。日本仕様はダブルキャブという4枚のドアとリアシートを備えた仕様で、後席は十分な広さがあり、センターアームレストもついています。
唯一気になるのは、リアシートの背もたれが立ち過ぎていることくらい。これはトラックという特性上、どうしようもない部分ですが、リラックスという観点で見ると不満を覚える人もいるかもしれません。
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