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「評判イマイチの中国車」本当の実力とは? BYDの最新セダン「シール」で確かめる “安かろう悪かろう”の評価は過去のもの!?

人気アトラクションにも匹敵する強烈な加速力

 先日、BYDのミッドサイズセダン「シール」に試乗しました。クルマを降りた後の率直な感想は「まいりました」のひと言。その仕上がりが筆者(工藤貴宏)の想像を大きく超えていたからです。

BYDのミッドサイズセダン「シール」
BYDのミッドサイズセダン「シール」

 特に、前後にモーターを搭載する4WDモデルは、530psという強力なシステム最高出力と、最大トルクがいっきに立ち上がるモーター特性ゆえ、スーパーカー級の怒濤の加速を味わえます。

 試しに停止状態からアクセル全開にしてみたら、激しい加速Gが襲ってくると同時に、首だけが後ろへ持っていかれるような感覚に陥り、脳震盪を起こすかと思ったほど。富士急ハイランドにあった加速自慢のアトラクション「ド・ドドンパ」のような感覚を味わえるといえば、そのスゴさをお分かりいただけるでしょうか。

 そのため、気軽に全開加速を試すのはNG。停止状態から100km/hに到達するまでに必要な時間はわずか3.8秒ですから、気合を入れてからでないと絶対に試してはいけない“瞬間ワープ装置”なのです。

 とはいえ、そんなクルマであることは、スペックを見たときから予想済み。なので想定外というレベルではありません。

 一方、筆者の想像を超えていたのは、「シール」が誇る優れたコーナリング性能です。

 正直、乗るまでは侮っていました。しかし、コーナーへターンインする際の動きはスポーツカーのようにシャープで、コーナリング中のライントレース性も抜群。その上、旋回中でもハンドルを切り足せば素直にノーズがコーナー内側へ向けてグイグイと曲がっていくという、超ハンドリングマシンなのでした。

 フロアパネルがなく、車体下に置くバッテリーのカバーが実質的にフロアパネルを兼ねる構造としたBYD「シール」の車体剛性は、かなりの剛性感を実感できるものであり、それが走りにも効いています。

 一方、優れたコーナリング性能を身につけているものの、乗り心地はなめらか。なかでも4WDモデルは入力によって特性が変化する可変油圧ダンパーにより、走りと乗り心地がハイレベルでバランスされています。

 では、システム最高出力313psの後輪駆動モデルはどうでしょう? こちらの走りも楽しさに満ちあふれるものでした。

 絶対的な加速力(停止状態から100km/hまでの加速タイムは5.8秒)では4WDモデルにかなわないものの、加速力は十分以上。

 しかも、後輪駆動車だけあってコーナリング中の爽快感は素晴らしいレベルにあります。特に、アクセルペダルを踏み込みながら曲がっていくのが最高に楽しく、「これぞ後輪駆動のスポーツモデル」と評価dけいるハンドリングは、ドライビングプレジャーを味わわせてくれます。

 コーナリング時は十分に粘りつつ、それでいて快適面では乗り心地のよさを実感できるサスペンションの味つけも好印象です。

 BYD「シール」は、BEV(電気自動車)云々ということよりも、純粋にドライビングが楽しいスポーツモデルとして高く評価できる1台といえるでしょう。

「中国車なのだから、そんなわけないでしょ?」と思う人もいるかもしれませんが、反論は実際に試乗した後にして欲しいと思います。

 BYDといえば、10年ほど前までコピー車を製造していた会社ですが、今のBYDは新エネルギー車(BEVと電量電池車とプラグインハイブリッド車)を世界で最も売り上げる企業であり、あの頃とは全く違うブランドになっていることを痛感しました。

Next商品だけにフォーカスすれば魅力的だが……
Gallery 【画像】「えっ!…」これが「中国からの黒船」BYDのミッドサイズセダン「シール」です(41枚)
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