SUVにはどんなスタッドレスを選ぶ!? ヨコハマのスタッドレスタイヤ「アイスガード7」と「アイスガードSUV」同サイズで乗り比べてわかった“違い”とは
スノー路面ではどちらも優れた性能を見せた
続いて同じクルマで屋外の圧雪路に移動して、スノー路面でのハンドリングやブレーキングを試します。まずは圧雪路で50km/hから停止までのブレーキングを見てみます。

ここで「?」が頭に浮かんできます。先ほど行った氷路面では、アイスガード7の優位性は体感上も結果も明らかだったのに、雪上ではアイスガードSUV G075の良さを感じます。
実際走った感覚だと、アイスガード7と変わらないブレーキングで、制動距離もその手応え感もほとんど違いを感じませんでした。発進時のグリップにも変わらず、なにも気にすることなく普通に走ることができます。雪上スラロームコースでもきちんと曲がり、安定の走りが可能です。
じつはこれまで何度か新スタッドレスタイヤの試走会で走行した経験があるのですが、その際、毎回「タイヤの進化はすごい」と実感してきました。そういう経験から、2016年に登場したアイスガードSUV G075と2021年登場のアイスガード7には、すべてにおいて大きな性能差があるという先入観がありました。
だからこその驚きでしたが、「氷上性能ならアイスガード7、雪上性能ならアイスガードSUV G075」という単純な話ではありません。アイスガード7の雪上性能もしっかりしており、同等以上に走れることを体感しました。
ではどうしてこのような結果になるのか、試走を行ったあとで横浜ゴムの技術者と答え合わせがありました。
採用されたトレッドゴムがアイスガード7は新世代の「ウルトラ吸水ゴム」、アイスガードSUVは「スーパー吸水ゴム」という違いは大きいのですが、トレッドパターンでみると溝深さと溝面積比、エッジ量に違いがあります。
アイスガード7の接地面積は、アイスガードSUVを100とすると109%となっています。このためゴム表面が路面と密着する力=凝着摩擦力が大きく、とくにアイス路面で効果を発揮します。さらにアイスガード7のエッジ量も103%と多く、エッジ効果によりアイス路面やスノー路面での性能を引き出しています。
一方でアイスガードSUV G075の溝深さは、アイスガード7の8.8mmに対し10.5mmと大きく、溝面積比もアイスガード7の84%に対し100%と多くなっています。このため雪柱せん断力という、踏み固めた雪の柱を排出する力がアイスガードSUVは高いため、とくに深雪やシャーベット路面に強いということを教えてもらいました。
また溝深さが大きいというアイスガードSUVは、ライフ性能が高いということにも繋がります。

ほかにもさまざまなプログラムがありました。
まずはEVのBMW「iX3」と内燃エンジンの「X3」の圧雪路でのハンドリング比較。こちらは245/45R19 102Qという同じサイズのアイスガード7を装着した車両重量2トン超え(2030kg)のEV、iX1と、360kg軽量(1770kg)のX1を試します。

どちらも安心してスノー路面を走行できるのがポイントで、iX1の重量を受け止めてきちんと走り、曲がり、止まってくれます。一方軽量とはいえ1770kgのX1ですが、こちらもiX1同様、ふつうにドライブすることができることに好感が湧きます。セダンなどよりも重量が重く、重心高が高いSUVでもきちんとグリップしてくれることが、安心感に繋がります。
最後は日産「フェアレディZ」に装着したアイスガード7で圧雪路を走行。サイズはフロント255/40R19 100Q、リア275/35R19 100Qという超扁平幅広サイズで、トレッドパターンはセンターリブが1本加えられたパターンナンバー「IG70A」というもの。
後輪駆動の大パワースポーツカーはなかなかに手強く、アイスガード7の優れたグリップ力を持ってしても簡単に滑り出してしまい、うまく運転することは難しい。そこをコントロールするのはテクニックよりも「心の強さ」…つまり限界以上にアクセルを踏まない勇気やドリフトをきれいにキメたいという昂りを抑える感情が必要だと感じました。
page
- 1
- 2
VAGUEからのオススメ
ポータブル電源が都心で過ごす夜を変える──Jackeryがかなえる“オフグリッド”なスポーツ観戦【PR】
