メルセデス・ベンツは“逆風下の電気自動車”も着実に改良! 新「EQA」&「EQB」は航続距離が伸びて内外装の質感も向上!! 走り味もより上質に
草食系と肉食系……ふたつの心臓部をラインナップする「EQB」
「EQA250+」と「EQB250+」の駆動方式はフロントドライブ(前輪駆動)で、搭載するモーターはともに最高出力190ps、最大トルク385Nmを発生します。

力強さや瞬発力さといったモーター駆動車らしい加速フィールを味わえるのは当然ですが、このパワートレインで注目すべきはそのスムーズさです。
ひと昔前のBEVは、モーター駆動車らしい動き出した瞬間の鋭くてキレのいい加速を強調するあまり、アクセル操作に対して敏感過ぎる印象でした。
確かに刺激に満ちており、アグレッシブなドライビングを楽しめる味つけでしたが、日常的な移動時にはギクシャクした挙動が出がちで、同乗者を疲れさせてしまうモデルがあったのも事実です。
それに対して「250+」系のパワートレインは過剰ではなく、優れたスムーズさや快適性を実現しています。
一方「EQB350 4マチック」は、「EQA」には設定のない前後にモーターを積んだ4WDで、フロント194ps、370Nm、リア98ps。150Nmのモーターをそれぞれ搭載しています。
システムトータルでの出力&トルクは292ps、520Nmという強心臓で、ドライブしてみるととにかくパワフルな印象です。
瞬発力も「250+」とは別物。単にスペックが異なるだけでなく、アクセル操作に対する反応や加速時の勢いなど、走りのキャラクターが全く異なります。「250+」が草食動物だとしたら、「EQB350 4マチック」は獰猛な肉食動物といったイメージです。
その分「EQB350 4マチック」は1回の充電当たりの航続距離が467kmと短くなりますが、肉食動物のような走りを味わえることの対価と考えれば納得できるでしょう。
では、「250+」と「350 4マチック」、どちらの「EQB」が魅力的か? と問われたら、筆者は「250+」をおすすめします。
走りがスムーズな上に航続距離が長い上に、十分すぎるほどの加速力を備えているからです。ただし「とにかく加速が大事」とか「たまアクセルを踏み込んでスポーツドライビングを楽しみたい」という人には、パフォーマンス重視で「350」を選ぶのがいいでしょう。
●3列目シート以外にもメリットがある「EQB」シリーズ
そんな「EQA」と「EQB」は、それぞれどんな人にマッチするのでしょうか?
まず選びの基準となるのが、サードシートがマストか否かという点。マストであれば3列シート車の「EQB」一択となりますが、サードシートは身長165cmまでの人を対象としたものなので、実質的には子ども用と考えた方がいいでしょう。

足元も率直にいって狭く、体育座りのような着座姿勢を強いられるので、長距離移動時は快適ではありません。とはいえ「緊急用とはいえ、存在するだけで意味がある」のも事実。年に数回でも大勢で乗る機会があるユーザーには「EQB」をおすすめします。
そんな「EQB」には、実は単に大勢で乗れるモデルというだけでなく、広くて快適なセカンドシートを備えていることから、3名や4名乗車時の移動が快適という美点もあります。
「EQB」はセカンドシートにもスライド機構やリクライニング機構が備わっており、ゆとりある足元/頭上空間と相まって後席乗員も快適に移動可能。また、サードシートを畳むと広いラゲッジスペースを得られる点も、「EQA」に対するアドバンテージといえるでしょう。
一方、「EQA」の全長は4465mmとコンパクトで、4.6mを超える「EQB」よりも車庫入れなどがしやすく、気軽にドライブできるという長所があります。日常のアシとして考えれば、「EQA」の方がいいでしょう。
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比較的近しいボディサイズを持った2モデルをラインナップし、さらに「EQB」にはふたつのパワートレインを用意する……。「EQA」と「EQB」を見ていると、メルセデス・ベンツのBEV戦略がとても力の入ったものだということに気づかされます。
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