実質300万円台で買える! 世界一売れているテスラ「モデルY」の新型は何が変わった? “常識外れに新しい”電動SUVは走りと快適性が大進化
世界で最も売れている「モデルY」が大規模改良を実施
突然ですが、最近、世界で最も売れているクルマは何かご存じでしょうか? その答えは「モデルY」。テスラが手がけるBEV(電気自動車)です。

しかも、BEVでナンバーワン、なのではなく、エンジン車やハイブリッドカーも含めたすべての乗用車の中で一番売れているモデルなのです。2023年に続き、2024年もナンバーワン。その販売数は120万台以上で、実に26.3秒に1台以上という割合で「モデルY」は製造され、オーナーの元へと届けられています。なんというハイペース! それにしても、BEVが最多販売モデルになるなんて、時代も変わりましたね。
そんな「モデルY」、先日、大規模なマイナーチェンジが実施され、大幅にアップデートされました。ということで、早速、新型の実力をチェックしてみました。世界で最も売れているクルマのお手並み拝見といきましょう。
「モデルY」のスタイリングは、背が高いこともあって“ずんぐりむっくり感”が否めません。ですが、実車を前にするとお世辞抜きにカッコいい。その顔つきは、何かと話題のテスラのピックアップトラック「サイバートラック」のようにヘッドライトが細く、従来モデルよりもシャープで引き締まった印象。これがテスラ車の新しい世界観なんでしょうね。
「そうきたか!」と感心させられたのがテールランプ。なんと淡く光る間接照明を採用しているのです。フツーは考えもしないアイデアですが、テスラ車を求めるユーザーはこうした常識外れの新しさを強く求めていることでしょう。とてもおしゃれで筆者(工藤貴宏)も気に入りました。
ちなみに、今回のスタイリング変更は性能面でもしっかり効果が現れています。空気抵抗係数のCd値は0.23から0.22へと向上。この数値は小さいほど電費アップに有効です。つまり今回のスタイリング変更、決して見た目の変化だけじゃないのです。
新型のパッケージングは、大規模といってもマイナーチェンジなので、従来モデルと変わりません。しかし、乗り込んでみて驚きました。「意外に広いぞ」と。

全長は4.8mもあり(イメージしていたよりも大きい!)、全高も高いので当然といえば当然ですが、その分、リアシートは空間的余裕がたっぷりあって快適です。
ちなみに、今回のマイナーチェンジではリアシートの構造が見直され、座面が1.5cm長くなったほかヘッドレストも大型化。加えて、背もたれの角度は電動調整できるようになりました。ラゲッジスペースに備わるスイッチでリアシートの背もたれを倒せるようになったのも朗報ですね。
また、センターコンソール後方に「iPad mini」くらいの大きさのタッチディスプレイが組み込まれていて、リアシート用の空調などを一元コントールできるのも斬新。こういう部分に「新しい!」と思わせる装備を採用してくるのは、さすがテスラですね。ガラスルーフのサイズが大きいのも感動しました。
対するフロントシートは、開放感に満ちた空間に仕上がっています。乗員を囲むガラスの面積が広いのと、ダッシュボードのデザイン自体がスッキリしているのがその理由です。
ダッシュボード周りは物理スイッチが徹底的に排除され、潔ささえ感じさせるシンプルさ。その中央に、15.4インチの大型ディスプレイだけが鎮座する景色は、まるでおしゃれなマンションのモデルルームといった雰囲気。生活感が全く感じられないデザインです。
そしてコックピットには、前進/後退を操作するためのシフトレバーやシフトスイッチさえも存在しません。それらはなんと、センターディスプレイを介して操作するのです。テスラに詳しい人であれば、そうした操作方法は最新の「モデル3」と同じだとご存じかもしれませんが、初見では確実に迷ってしまうポイントです。
一方、新型「モデルY」が最新の「モデル3」と異なる点が、ウインカー操作が常識的なレバーでおこなうタイプだということ。ウインカースイッチがステアリングに内蔵されている「モデル3」に比べるとフツーですが、日本法人の広報担当者によると「『モデルY』はファミリーカーなので、違和感を感じないようこのスタイルになった」とのことです。
余談ですが、ダッシュボードのエアコンルーバーが電動で左右にスイングするのは、かつてのトヨタ「クラウン」のようでユニークですね。こういったギミック、好きな人も多いことでしょう。
内外装をひととおりチェックして思ったのは、「なかなかやるじゃん」ということ。パッケージングに関しては、単にキャビンが広いだけでなく、大容量のラゲッジスペース(後部だけでなく前部にもある)も含めて極めて秀逸。
確かに、内外装の先進性や斬新さに関しては好みが分かれそうですが、個人的には先進的で面白いとすら思いました。「従来のクルマ像をぶっ壊し、他のモデルとは違うことをやろう」というテスラの意気込みは評価できるものですし、新型「モデルY」は、決して頑張りすぎて“空回り”してはいないと思います。
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