早くも上陸したフェラーリ「新テスタロッサ」のスゴさとは?「アイコニックな車名」が復活! 最高出力は実に1050馬力!! 伝統息づくルックスも印象的
最高速度330km/h以上、0-100km/h加速2.25秒のスーパーカー
ハードウェアについては、まず前述のとおり、エンジンがパワーアップを果たしています。

この“F154FC型”と呼ばれるエンジンは、ターボチャージャーを大型化。通常、それだとターボラグが心配になるところですが、タービンの素材や空力などを吟味することで、「ノー・ターボラグ」を貫いているそうです。また、「296GTB」で初採用されたヒートシールドを用いて、エンジンルーム内への熱の影響を抑えています。
実は新しくなったのは、ターボ周辺だけではありません。シリンダーヘッドもブロックも吸排気系もと、ほぼすべてが新しくなっていると謳われています。例えばシリンダーヘッドは、フェラーリで初めて再生アルミ鋳造品が使われ、インコネル製のエキゾーストマニホールドは直径が20mm、長さが10%アップ。GPF(ガソリン微粒子フィルター)も備わり、最新の排ガス規制をクリアしています。
そしてPHEVユニットにはアダプティブダンピングを採用したとのこと。これはモーターの断続時などのショックを低減するものと見ていいでしょう。
さらに、ブレーキには「SF90XXストラダーレ」で開発された“ABS Evo.”が採用され、シャシーには“FIVE”という新たな制御が組み込まれました。“FIVE”とは“Ferrari Integrated Vehicle Estimater”の頭文字から取ったもの。車両は6Dセンサーなどで挙動の測定をおこなっているのですが、“FIVE”はその測定結果を元に、速度でいえば1km/h以下、ヨーレートでいえば1度以下といった直接測定できない性能特性を正確に推定することで、より緻密な挙動制御を可能にするとされています。
エンジンに3基の電気モーター、ブレーキ等々、複雑に入り組んだ数多くのデバイスをより繊細にコントロールすることで、意のままの走りを可能にする。そんなシステムと見ていいでしょう。実際「SF90」でも特にサーキットでの走りはまさに異次元といえる速さと操りやすさだっただけに、一体どこまで進化しているのか気になります。
参考までにスペックは、最高速度が330km/h以上、0-100km/h加速は2.25秒といった数値が出ています。フェラーリの聖地フィオラノのラップタイムは1分17秒500。ほとんどナンバーつきのレーシングカーのようだった「SF90XXストラダーレ」の1分17秒309に匹敵する、凄まじいタイムを記録しています。
一方、筆者(島下泰久)が気になっていたのはエモーションの部分です。「SF90ストラダーレ」はサーキットでは本当に胸のすく走りを可能にしていた一方で、街乗りでは低くくぐもったエンジン音、トルクベクタリングの恩恵の薄いハンドリングなど、もう少し刺激があっても、という印象だったので……。
実は今回、ジャパンプレミアのために来日していたフェラーリ本社のプロジェクトマネージャー、マルコ・スペッソット氏にその辺りを率直に聞いてみました。
「今は車外向けの音を大きくできる世の中ではないですが、室内向けの音の出し方、聞かせ方には配慮しました。『SF90』では特に低回転域で、その辺りがもの足りなかったというのは貴方のいうとおりで、今回は日常域でもエンジンサウンドをもっと楽しめるよう、具体的には3000〜5000rpmというところにフォーカスして、室内にエンジンサウンドを一層導き入れるようにしています」
うれしいことに、ちゃんとユーザーの声、ファンの声をクルマづくりに反映してくれていたのです。これはますます、一度試してみたい……。
そんなフェラーリ「849テスタロッサ」、価格(消費税込)も同時に発表されています。「849テスタロッサ」が6465万円、そして同時に登場した「849テスタロッサ スパイダー」が7027万円です。もちろん、これはベース価格で、この先はどこまでオプションをつけるかという話になってきます。30kgの軽量化と専用の空力、シャシー、リバリーなどをそろえた「アセット フィオラノ」も、当然、選択可能です。
なお、デリバリー開始は欧州で2026年の第2四半期。日本ではギリギリ年内か、2027年初頭辺りになりそうとのこと。
台数限定とは謳われていませんが、生産台数が少量であることは間違いなく、オーダーが積み重なれば、すぐに受注終了となるでしょう。気になるという方はいつものとおり、迷っている猶予はあまりなさそうですよ。
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