観音開き式バックドア×3列シートは日本仕様だけ! ルノーが特別に仕立てた「グランカングー クルール」の実力とは? “まったり”とした走り味が印象的
ロングホイールベースがもたらす“まったり&安定”の走り味
「グランカングー クルール」のボディサイズは全長4910mm、全幅1860mm、全高1810mmで、標準ボディの「カングー」と比べて全長が420mm、ホイールベースは390mmそれぞれ長くなっています。
それによりホイールベースは、なんと3m超えとなる3100mmに。正直、狭い路地の交差点などでは内輪差に気をつかいます。これまでの「カングー」オーナーが運転していて最もギャップに戸惑うのは、全長の違いよりもホイールベースの差かもしれません。
でも、このロングホイールベース化がいい影響を与えていることもあります。それは高速巡行時の直進安定性。ドッシリとした乗り味で背の高いミニバンとは思えないほど安定感があり、運転していて楽に感じられる乗り味です。
現行型「カングー」から採用されているACC(アダプティブクルーズコントロール)の効果もあって、高速道路でのロングドライブでは疲労度も少なくて済みます。
とはいえ、直進安定性が高くなったからといって、ドライバーに「ハイペースで移動しよう」と思わせない辺りが不思議なところ。「グランカングー」を運転していると「まったり行こうよ」という気分にさせてくれます。
また、ミニバンながら運転する楽しさを感じられたのは、意外な発見でした。

最高出力は131ps、最大トルクは240Nmを発生する1.3リッター直列4気筒ガソリンターボエンジンからもうかがえるように、スポーティやパワフルといった言葉とは無縁ですが、まったりとした乗り味で荷重の移り変わりが分かりやすく、路面からのインフォメーションを感じ取りやすいステアフィールも相まって、ゆっくり走りながらキレイな荷重移動を心がけたくなります。
多くの人を乗せるミニバンだからこそ、同乗者が快適と思えるような運転を自然と心がけたくなる味つけなのかな、と感じました。
「ミニバンは後部座席の乗り心地も重要」ということで、リアシートにも試乗してみました。
正直いって、快適装備は日本のミニバンと比べると劣っています。フロントシート背もたれの背面に折りたたみ式のテーブルこそついていますが、ペットボトルが収まるようなホルダーはなく、気の利いた小物入れなども少ない印象です。
とはいえ、走行時の快適性は比較的高いと感じました。路面からの突き上げ感が少なく、全体的にソフトライドな印象。長くなったホイールベースがこうしたソフトな乗り心地に効いているようです。
コーナーなどでは体が大きく揺すられることもありますが、サスペンションの振動の収まりが悪くて不快といった印象はなく、ゆったりと眠気を誘う乗り味です。
そんなセカンドシートで好印象だったのは、視界のよさ。フロントウィンドウが大きいこともありますが、フロントシートよりもセカンドシートの方がヒップポイントは高く、座っていても前方視界がよくて開放感があります。前方に映る景色を眺めながら、前後シートの乗員が楽しい会話を交わせることでしょう。
* * *
ドライバーはより優しい運転を心がけるようになり、同乗者は快適な乗り味を堪能できる「グランカングー」は、スタンダードな「カングー」よりさらに多人数でのお出かけが楽しくなる1台といえそうです。
ちなみに、サハラ砂漠の砂の色をイメージした“ベージュ サハラ”の「グランカングー クルール」はすでにソールドアウト。2026年5月には、“おかわり”としてフランスの郵便局で使われていた黄色の“ジョン ラ・ポスト”と、深い緑色“ヴェール パリ”の2色がそれぞれ50台ずつ、新たに限定発売される予定です。
「グランカングー クルール」の車名にある“クルール(Couleur)”とは、フランス語で“色”を意味する言葉。ルノー・ジャポンは長年、同シリーズを展開していますが、今後も「グランカングー」には特別なカラーをまとった限定モデルが登場していくことでしょう。
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