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マツダの“エントリーモデル”が「マツダ2」から人気のコンパクトSUVへシフト! 2027年に登場する次期型「CX-3」の中身とは

次期型「CX-3」に託された新たな役割と新世代デザイン

 マツダは2026年5月12日に開催した「2026年3月期通期決算発表会」において、国内向けコンパクトカーの“構造転換”を発表しました。

 長年にわたって5ナンバーサイズのエントリーハッチバックとして幅広い人々に愛されてきた「マツダ2」(旧「デミオ」)の日本向け生産を、2026年夏をもって終了すると発表。その後釜として、現在、開発を進めているコンパクトSUVの次期型「CX-3」を、2027年に市場投入すると明らかにしたのです。

 発表会では、マツダの代表取締役社長兼CEO(最高経営責任者)である毛籠勝弘氏が、日本における“Bセグメント”カー市場はSUVの方向へと振れてきていることから、「マツダ2」に代わって次期型「CX-3」がマーケットをカバーしていくという将来的なビジョンを明らかにしています。

 エントリーカーとしてハッチバックを位置づけてきたこれまでの歴史に終止符を打ち、事実上、その後釜として位置づけられる次期型「CX-3」には、マツダを上昇気流に乗せるという大きな使命があります。

 次期型「CX-3」のエクステリアデザインのヒントとなるのは、2025年2月13日に毛籠氏がタイのペートンターン・シナワット首相を表敬訪問した際に交わされた調印証書。

 席上、毛籠氏は、ペートンターン首相を表敬訪問してタイ国内で50億バーツ(現在のレートで約243億円)以上の追加投資を行うことを表明したのですが、交わされた調印証書には、マツダの次世代型クロスオーバーSUVと思われるデザインスケッチが描かれていたのです。

2026年2月末で生産を終了したマツダ「CX-3」
2026年2月末で生産を終了したマツダ「CX-3」

 そのスケッチからは、先ごろフルモデルチェンジを果たし、順調なセールスを見せている新型「CX-5」を思わせるフロントまわりと、「MX-30」に似たリアデザインがうかがえます。

 マツダ独自の“魂動(こどう)デザイン”が描くエレガントさも宿しながら、SUVとしての力強い踏ん張り感や抑揚のあるフェンダー造形を融合したそのシルエットは、「ジャパンモビリティショー2025」で世界初公開されたコンセプトカー「ビジョンXコンパクト」に似ているとの情報もあります。

 パワートレインについては、時代の要請に合わせた変更が加えられる見込みです。

 現行モデルにおいて、トルクフルな走りで根強い人気を誇った1.8リッターディーゼルターボエンジン“スカイアクティブD 1.8”は廃止が濃厚。日常域での扱いやすさと優れた環境性能をバランスさせた1.5リッターのガソリンエンジンにマイルドハイブリッドシステムを組み合わせた新パワートレインに集約されるとウワサされています。

 ストロングハイブリッド仕様の登場にも期待が集まるところですが、発売当初の設定は見送られる見込みです。

 マツダの次世代コンパクトカーラインナップの主力を担う次期型「CX-3」は、タイにあるマツダのグローバル生産拠点である「オートアライアンスタイランド(AAT)」が製造を主導する見込みです。

 次期型「CX-3」は、2027年中にタイ国内でワールドプレミアを兼ねて先行発売される模様。その後、生産体制の強化にともない、日本やASEAN各国へと順次輸出が開始されるといいます。

 日本への上陸時期は2027年後半と予想。現時点では、グレード構成や価格といった詳細は明らかになっていませんが、既存のタイ生産モデルのノウハウを活かした効率的な“ライトアセット戦略”に基づいて開発されていることから、競争力のある価格設定になることが期待されます。

●ハッチバックからコンパクトSUVへの新たな勝ち筋

 マツダが5ナンバーハッチバックである「マツダ2」の国内販売を終了し、タイ生産の次期「CX-3」へとエントリーモデルを集約する決断を下した背景には、日本のインフラ事情やユーザー心理の急激な変化に根差した合理的なビジネス的視点が存在します。

毛籠氏らマツダの上層部がタイのペートンターン首相を表敬訪問して際の調印証書に描かれていた次世代型クロスオーバーSUVと思われるデザインスケッチ
毛籠氏らマツダの上層部がタイのペートンターン首相を表敬訪問して際の調印証書に描かれていた次世代型クロスオーバーSUVと思われるデザインスケッチ

 かつて日本では、効率のいい街乗りのアシとしてハッチバックが重宝されていましたが、昨今の自動車市場におけるトレンドは大きく変化。今ではコンパクトSUVへの需要が、若い世代からシニア層に至るまで高まっています。

 さらに、発売当初は高額な電動化ユニットを盛り込むのではなく、1.5リッターのマイルドハイブリッドという信頼のユニットを搭載するというマツダの選択も、エントリーモデルを選ぶユーザーの心理を的確にとらえた戦略といえるでしょう。

 トヨタ「ヤリス クロス」やホンダ「ヴェゼル」といった強力なライバルたちがひしめく“Bセグメント”のコンパクトSUV市場ですが、マツダらしい骨太かつスタイリッシュなデザインとシンプルなパワートレインという潔いパッケージングが市場の勢力図を塗り替えるのか? 注目したいところです。

Gallery 【画像】超カッコいい! マツダの次世代型「CX-3」のデザインスケッチを写真で見る(28枚)
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