なぜ発売前から日産 新型「エルグランド」は話題を呼んでいるのか? 歴代モデルを振り返ると見えてくる“注目を集める”理由
なぜ新型「エルグランド」は発売前から注目されるのか
2026年夏の発売が予定されている日産の新しいラグジュアリーミニバン「エルグランド」。価格やグレード構成など、まだすべての情報が明らかになっているわけではありませんが、それでも新型「エルグランド」に関するニュースが公開されるたびに、多くの反響が寄せられています。
SNSには「ようやく帰ってきた」、「ずっと待っていた」、「今度こそ乗り換えたい」といった声が並び、自動車メディアでも関連記事が高い閲覧数を記録しています。なぜ発売前のモデルが、これほど話題を集めているのでしょうか?
その理由は、新型の魅力だけでは説明できません。実は、新型「エルグランド」への期待が大きい背景には、30年近くにわたって築かれてきた「エルグランド」というブランドの歴史があります。本記事では歴代モデルを振り返りながら、多くの人が新型を待ち続けた理由を考えます。
「エルグランド」が誕生したのは1997年のこと。当時のミニバンは「大勢乗れる便利なクルマ」という位置づけが一般的で、高級車として選ばれるカテゴリーではありませんでした。
そんな常識を変えたのが初代「エルグランド」です。FRレイアウトを採用し、大排気量エンジンを搭載。堂々としたボディサイズと上質なインテリアを組み合わせることで、“家族のためのミニバン”ではなく、“所有する喜びを感じられる高級ミニバン”という新しい価値を提示しました。
現在、高級ミニバンは存在するのが当たり前のジャンルとなっていますが、その市場を切り開いたひとつのモデルが「エルグランド」だったことは間違いありません。だからこそ「エルグランド」のモデルチェンジには、フツーの車種以上の意味合いがあるのです。

初代「エルグランド」は、誕生後、瞬く間に人気モデルとなりました。続く2代目も高い支持を集め、“キング・オブ・ミニバン”と呼ばれるように。「エルグランド」は高級ミニバンの代名詞となっていきます。
その背景には、豪華な装備だけではなく、“運転して楽しいミニバン”という評価もありました。当時のオーナーの多くは、自らステアリングを握ることを楽しみながら、家族との移動も快適にこなせるクルマとして「エルグランド」を選んでいました。つまり、「エルグランド」は“ショーファーカー”ではなく“オーナーカー”として支持されていたのです。
この価値観は、日産が新型「エルグランド」を“プレミアムグランドツーリングミニバン”と位置づける理由にも通じています。
●王者の座を奪われてもブランドは消えなかった
しかし、高級ミニバン市場は大きく変化します。トヨタの「アルファード」と「ヴェルファイア」が世代を重ねるごとに商品力を高め、人気モデルへと成長していったのです。
一方、2010年に登場した現行のE52型「エルグランド」は、定期的に改良を重ねてきたものの、フルモデルチェンジの機会には恵まれませんでした。約16年という長い年月の中で、高級ミニバン市場の主役は完全にアルヴェルへと移っていきます。
こうして「エルグランド」のセールスは苦戦を強いられたにもかかわらず、そのブランドが消滅することはありませんでした。新型のウワサが出るたびに話題となり、「次はいつ出るのか?」と新型の登場を待ち続けるファンが多く存在したのです。その理由はどこにあるのでしょう?
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