楽天市場のAI活用で「家電選び」はどう変わる? 楽天の「ROOM」家電公式インフルエンサーが読み解く“相談して買う”ECの未来
家電選びでいちばん難しいのは「検索ワード」を決めることだ
楽天市場のAI活用と聞くと、まず思い浮かぶのは「商品検索が便利になる」ということだろう。だが、家電の買い物に限っていえば、問題はもう少し手前にある。
多くの人は、最初から正しい検索ワードを持っていない。
掃除機を買いたいと思っても、「コードレス掃除機」と検索するのか、「軽量スティッククリーナー」と入れるのか、「ペットの毛に強い掃除機」と探すのかで、表示される商品は変わる。空気清浄機でも、「花粉」「ペット臭」「寝室用」「加湿空気清浄機」など、入口はいくつもある。
楽天グループ 執行役員 市場編成部 ジェネラルマネージャーの高間真里氏は、楽天市場のAI活用について次のように説明した。

「楽天市場では、1997年の開設以来、“Shopping is Entertainment!”という考え方を大切にしてきました。楽天市場の主役は楽天ではなく、個性豊かな出店店舗様です。AIについても、店舗様とユーザー様との出会いをより多く生み出すために活用していきたいと考えています」

今回紹介された「楽天市場 AIコンシェルジュ」は、まさにその出会い方を変える機能だ。
「AIコンシェルジュでは、対話を通じて、まるでオフラインのお店で店員さんに相談しているような買い物体験を目指しています。ユーザー様が最初から具体的な商品名を持っていなくても、会話の中で条件を整理し、商品との出会いにつなげていくことを考えています」

家電選びに置き換えると、この意味はわかりやすい。
「高齢の母に軽い掃除機を贈りたい」「共働きで夜に洗濯することが多い」「ペットを飼い始めたのでニオイ対策をしたい」。こうした相談は、従来の検索窓には入れにくい。だが、家電選びではこの生活文脈こそが重要になる。
AIコンシェルジュは、家電量販店の販売員に近づけるか
家電量販店で優れた販売員に出会うと、買い物は一気に楽になる。
「掃除機が欲しい」と伝えると、床材、部屋数、ペットの有無、階段の有無、使う人の年齢、ゴミ捨てのしやすさまで聞いてくれる。洗濯機なら、家族構成、洗濯頻度、設置スペース、乾燥機能の必要性、搬入経路まで確認する。
家電は、単にスペック表を比べれば選べるものではない。
高間氏は、AIコンシェルジュの方向性についてこう話す。
「楽天市場にいらっしゃるお客様の中には、具体的に商品が決まっていて検索される方もいれば、“なんとなく洗濯機を買い替えたい”という段階の方もいらっしゃいます。後者の場合、まず知りたいのは選び方やノウハウです。
家電量販店の販売員の方に相談するように、どういう観点で洗濯機を選べばいいのか、最近はどんな機能があるのか、そうしたポイントをAIコンシェルジュ上でもお示しできるといいと考えています」

これは、家電公式インフルエンサーとして非常に重要な視点だと感じる。
家電選びでよくある失敗は、スペックの高さだけで選んでしまうことだ。たとえば高機能なドラム式洗濯乾燥機を買っても、設置場所に合わなければ意味がない。高級な炊飯器を買っても、保温時間や冷凍ごはんの使い方が生活に合わなければ満足度は上がりにくい。
AIが本当に役立つのは、「どれが高性能か」を教えるときではない。「あなたの暮らしなら、どこを見るべきか」を整理するときである。

家電購入で面倒な「比較」をAIが整理する
楽天市場 AIコンシェルジュには、商品比較の機能もある。提案された商品の中から最大4商品まで選び、価格や特徴、レビュー傾向などを比べられるという。
家電の購入では、この比較こそが手間になる。
掃除機なら、本体重量、吸引方式、運転時間、充電時間、ゴミ捨て方式、ヘッドの形状、自動ゴミ収集ドックの有無を見る。空気清浄機なら、適用床面積、加湿機能、フィルター寿命、脱臭性能、運転音、手入れのしやすさを確認する。洗濯機なら、洗濯容量、乾燥容量、乾燥方式、洗剤自動投入、設置寸法、ドアの開き方まで関係する。
高間氏は、AIによる比較・要約機能について次のように説明した。
「AIコンシェルジュでは、複数の商品を選んで比較できる機能を用意しています。内容量や価格、レビューのスコアなどを表形式でお示しすることで、ユーザー様が迷わず比較しやすいようにしています。
また、商品ページに移動しなくても、その商品の特徴、在庫状況、レビューの要約、価格、獲得ポイント、保証に関する情報などを整理して確認できるようにしています」

楽天市場で家電を買う場合、同じ製品を複数の店舗が販売していることも多い。価格だけでなく、ポイント還元、納期、配送条件、延長保証、ショップレビューまで見なければならない。

AIがそこを整理してくれるなら、ユーザーは「最安値」だけではなく、「自分にとって安心して買える店舗」を選びやすくなる。
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