「昔はセダンばかりだったのに…」なぜ今は街中がSUVだらけ? 軽・コンパクトから高級車まで SUV全盛時代になったワケとは
「SUV」はボディタイプを表す言葉ではなかった?
近年では、あらゆるブランドがSUVをラインナップの中心に据えており、フェラーリやランボルギーニ、ロールス ロイスといったスーパーカーブランドやラグジュアリーブランドでさえもその例外ではありません。
なぜ、それほどまでにSUVが増えているのでしょうか?そこには、自動車メーカーの苦悩と工夫の歴史があるようです。
そもそも、「SUV」という言葉は「スポーツ・ユーティリティ・ビークル」の頭文字をとったものであり、1980年代後半のアメリカで誕生したとされています。
ここでいう「スポーツ」とは、野球やサッカーのような競技性のあるものだけを指しているわけではなく、スキーやキャンプ、釣りなども含むレジャー全体を指しています。
このことからもわかるとおり、SUVはボディタイプの分類を表す専門用語ではなく、あくまでそのクルマのキャラクターを表す「謳い文句」に過ぎません。
「SUV」という言葉がはじめて登場した1980年代のアメリカでは、多くの人々がセダンを愛車としていました。
ただ、1970年代にはじまった乗用車に対する厳しい環境規制の影響から、ゼネラルモーターズやフォード、クライスラーといった「ビッグ3」たちは、新型車の開発に苦戦していました。

一方、比較的コンパクトなボディをもつ商用車である「ライトトラック」に対しては、おもに農業や土木作業などに用いられる「働くクルマ」であったことから、環境規制が大幅に緩和されていました。
その点に目を付けた「ビッグ3」たちは、乗用車並の装備を与えたライトトラックを投入することで、環境規制を回避しつつ新型車を投入することに成功します。
ジープ「チェロキー」やフォード「ブロンコ」に代表されるこれらのライトトラックは、リーズナブルでありながら優れたルックスと必要十分な機能装備を持っていたことから、当時のアメリカで爆発的なヒットを収めました。
その販売に際して、「レジャーを楽しむための新しいカテゴリーのクルマ」という意味を込めて、「SUV」という新しい言葉が積極的に用いられることとなりました。
page
- 1
- 2
VAGUEからのオススメ
海と向き合い、自らを再起動する――プロセーラーが語る、シチズン「プロマスター」で“限界を超える”意味とは【PR】