ボルボ新型「ES90」は7人乗りSUVの新型EX90とどう違う? 峠道を走ってわかった軽快感と静かさの理由
気になるその走りはどう?
後輪重視のパワーとトルク配分なので、コーナリング中にアクセルペダルを踏み込んでいっても普通のAWDのようにアンダーステアが強くならないところが筆者の好みで良かったです。

ベースの前後配分に加えて、前後左右のトルク配分など細かい電子制御をしているとは思いますが、その辺も非常にスマートにやっている感じです。
普段はスムースに走りやすく、いざというときはスポーティな走りも可能です。
空気抵抗係数はCd=0.25と非常に優秀な数字です。フラッシュサーフェイスなのはドアハンドルだけでなく、ガラス窓とサッシ、ピラーの段差を無くし、フロント下はオートマチックスポイラーシャッターを備え必要なときだけ開いてなるべく空気の乱れを防ぐことができ、床下を覗けば綺麗な平面がつながって空気抵抗を減らしているのがわかります。
空気抵抗が小さいということは電費が良くなるだけでなく風切り音も小さいということで、BEVがより静かに走れることを意味します。
車重が軽いこと、空気抵抗が小さいことがレンジ(航続距離)を伸ばすことに貢献しています。EX90のレンジは650kmに対し、ES90は720kmを誇ります。650kmでも充分長い距離を走れるのですが、さらに1割以上伸びています。
EX90、ES90の両者に言えるのは単に一回の充電で走れる距離の長さではなく、充電時間の短さも自慢できるポイントです。
今回は「アネスト岩田 ターンパイク箱根」の頂上の大観山の駐車場にあるEV充電スタンドで充電することができました。
満充電では106kWhのバッテリー容量ですが、SOC(ステート・オブ・チャージ=充電率)38%から充電を始め、177.5kWの電力で8分間だけの充電で30.90kWhの電気を飲み込み、SOC67%まで引き上げることができました。
容量が小さなバッテリーでSOC 38%から67%に上げるのは短時間で可能ですが、106kWhの容量のバッテリーでこの短時間で上げてしまうのはもの凄く使いやすいBEVに仕上がっているといえます。
これまでのCHAdeMOでの充電でも、最初の短い時間だけは高い電力で充電できることは知っていましたが、ボルボの充電をサポートしているスタッフに聞いたところ、この充電器でES90に充電するときは途中でダウンせずに最後まで同じ高い電力で充電できるそうです。
そうなると、これまでのBEVが不得意とした長距離ドライブも、SA/PAでのほんの短い休憩時間でも充分に充電ができるから、BEVの弱点がひとつ消えたことになります。
充電器とクルマの充電能力が双方ともに高ければできるのですが、今の日本では高性能な充電器の絶対数がまだ足りない状態です。
これから増えていくことに期待するところですが、ES90、EX90に関しては、クルマ側の準備は完了しています。

●VOLVO ES90 Ultra Twin Motor Performance
ボルボES90ウルトラ ツインモーター パフォーマンス
・車両価格:1229万円
・試乗車オプション込み価格:1264万4090円
・全長:5000mm
・全幅:1940mm
・全高:1545mm
・ホイールベース:3100mm
・車両重量:2560kg
・モーター最高出力(前/後):299ps/381ps
・エンジン最大トルク(前/後):390Nm/480Nm
・バッテリー種類/総電力量:リチウムイオン/106kWh
・一充電走行距離:720km
・電力量消費率:165Wh/km
・駆動方式:電子制御AWD
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