速さでは不要でも“MT操作”は楽しみたい!? 約400万円でスーパーカーのDCTに“手で操る感覚”を取り戻す米国発の“クイックシフト”とは
大がかりな改造なしで“MTドライブ”を楽しめる
もはやマニュアルトランスミッション(以下、MT)は、絶滅危惧種といってもいい存在です。
スポーツ走行における速さや変速性能だけを考えれば、現代のATやDCT(デュアルクラッチ式トランスミッション)に対し、MTが明確な優位性を持つとはいいにくい時代となりました。
それでも、エンスーが機械式時計の“味”を愛でるように、一部のドライバーにとってクラッチやシフトレバーを自ら操ることは、運転する楽しさの一部として大切にされています。
実際、近年はMT車のラインナップが大幅に減少し、中古車市場では同じモデルでもMT仕様の方が高値で取引されるケースも珍しくありません。
そんな時代だけに、フェラーリが久しぶりにMT感覚を楽しめるモデルを投入したと、「12チリンドリ マヌアーレ」が話題になっています。
もっとも、これは従来型の純粋なMTではありません。既存の8速DCTをベースに、バイワイヤ制御のクラッチペダルとHパターンのシフトレバーを組み合わせ、マニュアル操作風の感覚を再現するものです。
ところが、「12チリンドリ マヌアーレ」の発表に先駆けて、米国カリフォルニアのレズヴァニ・モータース(Rezvani Motors)が、独自の疑似マニュアル技術“クイックシフト”を発表していました。
フェラーリの話題に隠れてしまった格好ですが、“現代のDCT車でHパターンシフトを楽しむ”という発想は、実はレズヴァニの方が先出ししていたのかもしれません。
レズヴァニは、「ビースト」や「タンク」といった過激なスポーツカーや装甲SUVで知られる米国の少量生産メーカーです。

2014年にイラン系アメリカ人のフェリス・レズヴァニ氏がカリフォルニア州アーバインで創業。レズヴァニ氏は、かつてオランダのヴェンサー社でスポーツカー「サルテ」のデザインを手がけた経歴の持ち主です。
また、父親が戦闘機パイロットだったことから、戦闘機のような加速感を路上で再現することをレズヴァニ・モータースのコンセプトに掲げています。
2014年にミッドシップスポーツカー「ビースト」をデビューさせ、その後は「タンク」や「ヴェンジェンス」といった、市販SUVをベースに装甲仕様も用意する過激なモデルを少量生産してきました。
そんなレズヴァニが今回送り出したのが、マニュアル操作の感覚を再現する“クイックシフト”。開発はイタリアのストゥディオ カロッツィと共同でおこなわれたとされ、現時点ではフェラーリ「458」、「488」、「F12」に対応。今後、ランボルギーニ「アヴェンタドール」や「ウラカン」、シボレー“C8”「コルベット」への展開も計画されています。
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