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豪華さよりも悪路で“使える”ことを優先!? トヨタ新型「ランドクルーザー300」に“原点回帰”仕様が登場! 前後デフロック標準化のねらいとは

ハイブリッドだけじゃない! 「GX」は“道具”としての魅力がアップ

 トヨタ自動車は2026年9月16日、「ランドクルーザー300」シリーズの商品改良を実施。10月1日に発売すると発表しました。

 今回の改良における最大のトピックは、「ZX」と「GRスポーツ」に設定された「ランドクルーザー」シリーズとして国内初のハイブリッドモデル。しかし、その陰で、もうひとつ大きく性格を変えたグレードがあります。それが、エントリーグレードの「GX」です。

 トヨタは新しい「GX」について、「『ランドクルーザー』本来の魅力をより体現したモデルに見直し、オフロードでの実用性に特化した仕様」と説明しています。

 従来の「GX」は、3.5リッターV6ツインターボのガソリンエンジンを搭載していましたが、新型では3.3リッターV6ツインターボディーゼルへと変更。最高出力307ps(226kW)、最大トルク700Nmを発生し、悪路や重量物を積載した状態などでも扱いやすい、大トルクを重視したパワーユニットとなっています。

 価格(消費税込)は630万800円。従来の「GX」から約105万円高くなっていますが、ディーゼル化だけでなく装備内容も大幅に変更されています。

 そんな新しい「GX」を象徴する装備が、フロント/リアに標準装備された電動デフロックです。

 デフロックは、左右輪の回転差を制限することで、片側のタイヤが空転したり浮いたりするような状況でも駆動力を伝えやすくする機構。深い泥濘や大きな段差など、4WDでも前へ進みにくくなる場面で威力を発揮します。

 さらに、265/65R18タイヤと18インチアルミホイール、アルミサイドステップ、ブラック基調のラジエターグリルなどを装備。大径ホイールや豪華な加飾を増やすのではなく、悪路で“使える”装備を優先していることが分かります。

 同様の考え方は、インテリアにも表れています。新型「GX」のシート表皮はファブリックで、運転席は6ウェイ、助手席は4ウェイのマニュアル調整式。さらにメーカーオプションとして、ドロや砂などで汚れても掃除しやすい樹脂製フロアカーペットが用意されています。

トヨタ新型「ランドクルーザー300」の「GX」グレード
トヨタ新型「ランドクルーザー300」の「GX」グレード

 フラッグシップSUVの装備として見ると、電動シートや高級なシート表皮を採用した方が“進化”しているように映るかもしれません。しかし、「ランドクルーザー」はもともと、世界各地の過酷な環境で人や物資を確実に運ぶために使われてきたクルマ。そう考えれば、新しい「GX」の装備内容は単なる簡素化ではなく、まさに“道具”としての「ランドクルーザー」を意識した仕様といえるでしょう。

●最上級モデルの「300」にあえて“原点回帰”仕様を設定した意味

「ランドクルーザー」ファミリーの中で、「ランドクルーザー300」は最新技術や上質さを重視したフラッグシップモデルです。

 実際、今回の改良でも、「ZX」「GRスポーツ」グレードには457ps/790Nmを発生するハイブリッドモデルが追加され、快適装備も充実しました。

 その一方、「GX」グレードは、ディーゼル、前後デフロック、18インチタイヤ、ファブリックシートといった装備によって、“悪路で働くクルマ”としての性格が鮮明になっています。

 もちろん、昔ながらの質実剛健な4WDに戻ったわけではありません。今回の改良では、“おくだけ充電”やITSコネクト、寒冷地仕様、ETC2.0ユニットなどを「GX」グレードにも標準装備しており、現代のクルマに求められる快適性や利便性も確保しています。

* * *

 新しい「ランドクルーザー300」は、上級グレードはハイブリッドの設定によって最新・最強を追求する一方、エントリーグレード「GX」は“悪路で確実に使えること”を改めて前面に打ち出しています。

 前後に電動デフロックを標準装備し、3.3リッターディーゼルターボや実用性を重視した内装を採用したのも、そのためです。

 豪華さだけを求めるのではなく、信頼性・耐久性・悪路走破性といった「ランドクルーザー」本来の価値を「300」シリーズでも選べるようにする……新しい「GX」グレードは、最上級「ランドクルーザー」の中であえて“原点回帰”した興味深いグレードといえそうです。

Gallery 【画像】前後デフロックを標準装備! トヨタ新型「ランドクルーザー300」の“原点回帰”仕様を写真で見る(30枚以上)
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