全長5.1m超なのに“大きさを感じない”!? レクサス新型「ES」で東京〜軽井沢340kmをテストドライブ! ハイブリッドとEVを乗り比べて分かった実力
670km走れるBEV「ES350e」で東京へ 後席の快適性もチェック
「軽井沢コモングラウンズ」には「レクサス充電ステーション」が設置されていて、150kWの急速充電をおこなうことができます。おかげで「ES350e」はほぼ満充電の状態。バッテリー容量74.69kWh、航続距離670kmを誇る「ES350e」だけに、何も心配なく帰路に就けます。
フロントに積まれる電気モーターは最高出力227ps、最大トルク268Nmで、システム最高出力は224ps。額面だけ見れば往路で乗った「ES350h」の248psを下回るのですが、実際に走らせていて物足りなさを覚えることはありません。右足に思い切り力を込めれば一瞬、仰け反るほどの瞬発力を見せるだけでなく、普段の走りでのアクセル操作に即応して、欲しいだけの力が出てくるリニアリティの高さが、むしろ印象的です。
そんな走りっぷりなので、高速巡航はとてもリラックスしたものに。車重がある分、乗り心地もさらに落ち着いた印象となりますが、決して無機質だったり退屈だったりしないのは、意のままになる操縦性のおかげでしょうか。
実際、首都高速のコーナーが続く区間では、そのフットワークのよさを存分に堪能できました。車重はかさむはずなのに、それを感じさせないのは優れた前後重量配分や重心の低さ、そしてシャシーの躾(しつけ)のよさによるところでしょう。おだやかなクルマかと思わせておいて、いざとなれば走りも爽快というわけです。
一方で、気になった部分にも触れておきましょう。まずは運転支援装備の“Lexus Safety System+”について。まさに首都高のようなところでは、LTA(レーントレーシングアシスト)による車線内中央維持、レーントレースがやや甘く感じられます。最近はAIを使うなどして、ここの精度を高めているモデルも多いだけに、ラグジュアリーカーとしては物足りなさが否めません。

また、手をかざすと浮かび上がる世界初のレスポンスヒドゥンスイッチも、手を近づけるまでどの位置にどのボタンがあるか判別できないので、一瞬、とまどうことがありました。
さて、この「ES350e」には、新型「ES」の中で唯一、“リアコンフォートパッケージ”が設定されています。左後席のリクライニングやオットマン、助手席の前倒し機能に、リラクゼーション機能などを備える、まさにショーファードリブン仕様。実は試乗車はまさにこの仕様だったので、道中でしっかり試してきました。
想像どおり、居心地は抜群でした。何しろ「ES」、車体が大きくなっているだけに室内空間は広大で、特に前後席間の距離は、レクサス車の中でミニバンの「LM」に次ぐものとなっています。そして、それ以上に快適性のポイントとなっているのが土台となる乗り心地のよさ。運転していても感じていたフラット感の高さが後席ではより際立って感じられ、電気モーター駆動ならではのなめらかな加減速、そして静粛性の高さが相まって、とても気持ちよく過ごせるのです。

ちなみに開発陣によれば、2モーター仕様の「ES500e」は走りを楽しむためのモデルで、快適性を追求したのが「ES350e」とのこと。単に動力性能に差をつけるのではなく、キャラクターを明確に分けているのでした。
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2台を乗り換え、往復340km以上を一気に走り抜けた今回のテストドライブ。レクサス「ES」はこれまでどおりの静かで乗り心地のいい、快適なクルマに仕上がっていました。しかしながら、その完成度は格段にレベルアップしていたといっていいでしょう。目指す境地はいっしょでも、マルチパスウェイ対応のために完全刷新されたハードウェアによって、それが今までにない次元でカタチにできた……そんな風にいっていいのかもしれません。
サイズの大きさ、電動化への邁進などによって、もしかすると従来型ユーザーにとっては、とっつきにくくなった部分もあるかもしれません。ですが、新型「ES」はまさに「変わらないために変わった」意欲作。何が変わって、何が受け継がれているのか、ぜひ一度試して、チェックしてみることをオススメする次第です。
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