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全長5.1m超なのに“大きさを感じない”!? レクサス新型「ES」で東京〜軽井沢340kmをテストドライブ! ハイブリッドとEVを乗り比べて分かった実力

全長5.1m超なのに扱いやすい!? 「ES350h AWD」で軽井沢へ

 日本では、今回の新型で2世代目となるレクサス「ES」ですが、実はグローバルで見れば、フラッグシップサルーンの「LS」とともにレクサスブランドの立ち上げ時からラインナップされている古参モデルです。

 それだけに、通算8世代目となる新型の大胆なまでの変身は、インパクト大といっていいでしょう。日本のユーザーにとっても「あの大人しかった『ES』が……」というところではないでしょうか?

 この新しい「ES」、すでに米サンディエゴで開催された国際試乗会でもステアリングを握っていますが、今回改めて日本の道で、それなりに長い時間、長い距離を走らせることができました。

 そこで得た印象をまずお伝えするならば、確かに表現方法は変わったけれど、「ES」の哲学は不変。それをアップデートされた形で具現化したのが新型なのだ、というのが実感でした。

 今回の旅程は、「東京ドーム」至近のトヨタ自動車 東京本社をスタートし、「軽井沢コモングラウンズ」までの片道約170km、所要時間2時間半のドライブ。そして、現地でクルマを乗り換えて、また戻ってくるというものでした。

 まず乗り込んだのは「ES350h AWD」。2.5リッターエンジンに電気モーターを組み合わせたハイブリッドシステムを積み、日本向け「ES」として初めて、後輪を電気モーターで駆動するAWDとなります。

 新しい「ES」の最大の特徴が、同じ車体にBEV(電気自動車)とHEV(ハイブリッド)という、ふたつのパワートレインを設定していることです。BEV化を前提とするとフロア下に大容量バッテリーを搭載することから背が高くなり、そのままではセダンらしいプロポーションにならない……ということで、新型「ES」は車体サイズが大幅に拡大されています。BEV版では1560mmの全高に合わせて、全長は5140mm、全幅は1920mmに。嵩(かさ)がある分、隣に並ぶと「LS」すらも萎縮しそうな存在感です。

レクサス新型「ES350e リアコンフォートパッケージ」
レクサス新型「ES350e リアコンフォートパッケージ」

 実は、トヨタ自動車 東京本社が入るビルは古く、地下駐車場へのスロープは現代のクルマではいつもヒヤヒヤさせられるくらいの狭さ。新型「ES」はDRS(後輪操舵機構)のないモデルだと最小回転半径が6.0mにもなるだけに、正直、恐る恐る走り出したのですが、建物を出て一般道に入る頃には、緊張していたことすら完全に忘れていました。狭いところもすんなりクリアできたからです。

 理由として挙げられるのは、まず何より視界のよさ。新型「ES」はダッシュボードが低く抑えられ、フロントウインドウからサイドに至るまでガラスが真っ直ぐ続いていくデザインとされていて、これが周囲の状況把握に貢献しているのです。十分に取られた前輪の切れ角も大きな味方。全幅の余裕をちゃんと活かしているわけですね。

 特に「都心部では持て余すかな?」という危惧は、この時点で完全に霧消。すっかりリラックスして走らせていると、次に気づいたのは「街中ではなかなかエンジンが始動しない」ということでした。いい方を変えれば、想像以上に広い範囲を電気モーターだけで走行しているのです。「あれ!? これってBEVの『ES350e』だったっけ?」と一瞬思ったのは本当の話です。

 単に、2.5リッターエンジンを使ったハイブリッドと聞くと、従来と変わり映えしない感じがしますが、実はそのシステムは高効率な“eアクスル”を組み合わせた最新世代のもの。電気モーターの力が一層活かされ、燃費も向上しています。燃料がプレミアムガソリン指定になったのは残念ですが、カタログ記載のWLTCモードで24.8km/Lという数値は、このサイズのクルマとしては驚異的といっていいでしょう。

 首都高速に入っても走りは軽やかで、サイズのことを完全に忘れさせてくれます。操舵に対する応答に遅れがなく、スーッとクルマの向きが変わっていく。サスペンションは決して硬くない、というか、相当ソフトであるにも関わらず前後左右への姿勢変化が抑えられていて、大きく重いものを動かしているといった印象とは、まるで無縁です。

レクサス新型「ES350h AWD」
レクサス新型「ES350h AWD」

 関越自動車道に入って速度域が上がっていくと、その美点がますます際立ってきます。乗り心地は、むしろ「もっと引き締めてもいいのでは?」というくらいやわらかいにも関わらず、とにかく姿勢がフラットで落ち着いていて、快適なのはもちろん安心感も高いのです。ミニバンやSUVより重心が低いセダンはこの点でそもそも有利なわけですが、新型「ES」でそれが際立って感じられるのは、やはり土台となる車体の出来が相当いいのでしょう。

 アクセル操作に対してエンジン回転が先行し過ぎず、心地よいレスポンスを示すハイブリッドシステムも好印象。欲しいときにすぐに力を取り出せるので、スペックから想像するよりも軽快に走ってくれるのです。

 心地よいドライブを堪能していたら、170kmなどあっという間。雨の軽井沢に着いたら、ここでクルマを乗り換えます。続いて試すのは「ES350e」。初登場のBEV版となります。

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