日本で一番売れたメルセデス・ベンツ「GLC」の電気自動車が日本上陸! EVなのに“2速トランスミッション”を搭載!? 商品担当者が語る新世代SUVの実力とは?
1充電当たり最大642kmを走行可能! 最大300kWの回生ブレーキも採用
「エレクトリックGLC」には、容量85.5kWhのリチウムイオンバッテリーが搭載されています。
一充電航続距離は、後輪駆動の「GLC250 エレクトリック」が642km、4輪駆動の「GLC300 4マチック エレクトリック」は618kmをマークします。
「642kmというと、東京から福井まで走れる距離です」
ノルテ氏はそう説明し、長距離ドライブにも対応できる性能をアピールしました。その航続距離を支える技術のひとつが、減速時の運動エネルギーを電力として回収する回生ブレーキです。
「日常走行では、減速する場面の最大99%で回生による発電をおこないます。回生能力は最大300kWに達し、航続距離を延ばすことにも大きく貢献しています」
新開発の“ワンボックス式ブレーキシステム”は、回生ブレーキと通常の油圧ブレーキを組み合わせながら自然なペダルフィールを追求。回生の強さは4段階から選択可能で、アクセルペダルを戻すことで強く減速する「D-」のほか、回生をおこなわず惰性走行する「D+」、前走車や道路状況に応じて回生の強さを自動調整する「D AUTO」などを用意しています。
また、寒冷時の電力消費を抑えるべく、モーターやバッテリーの排熱、外気の熱を利用する“マルチソースヒートポンプ”を標準装備しています。
「同じ暖房性能を得るために必要な電力は、一般的な電気式の補助ヒーターの約3分の1です。寒い季節でも、エネルギー消費を抑えながら車内を快適な温度に保つことができます」
充電システムには800Vの高電圧アーキテクチャを採用していますが、日本仕様の急速充電はCHAdeMO規格に対応。最大出力は100kWとなっています。

メルセデス・ベンツ日本の検証によると、バッテリー残量10%から80%までの充電時間は45分。普通充電は最大6.0kWに対応するほか、別途、充放電器を用意することで、車両のバッテリーから電化製品などへ給電できる“V2L”機能も利用できます。
●エンジン車より後席の足元が47mm広い! 巨大ディスプレイも新世代に
BEV専用プラットフォームの採用は、室内空間にも大きなメリットをもたらしています。
「ホイールベースは2970mmで、エンジン車の『GLC』より約8cm長くなりました。後席の足元スペースは47mm広くなり、頭上の空間も前席で46mm、後席で17mm拡大しています」
ノルテ氏がそう説明するように、BEVのために専用設計されたプラットフォームは室内のゆとりを生み出すことにも役立っています。
荷室容量は通常時で520リットル、後席の背もたれを倒すと最大1690リットルまで拡大。5人乗車時でも標準的なゴルフバッグを3セット積載できます。
さらにボンネットフードの下には、「GLC」シリーズで初めて128リットルの“フランク”=フロントトランクも設けられています。
「ボンネットのスリーポインテッドスターに触れると、フロントトランクが開きます。充電ケーブルや買い物袋はもちろん、機内持ち込みサイズのスーツケースなら2個も収納できるんです」
また、オプションの「ドライバーズパッケージ」には、電子制御エアサスペンション“エアマティック”と後輪操舵機構を設定しています。
「後輪を最大4.5度操舵することで、最小回転半径は約5.2mまで小さくなります。狭い場所での駐車や取り回しがラクになるだけでなく、高速走行時には後輪を前輪と同じ方向に操舵することで、安定性も高めてくれます」
先進的なインテリアも、新型モデルの大きな特徴です。10.3インチのメーターディスプレイと、センターおよび助手席用の各14インチディスプレイを組み合わせた“MBUX(メルセデス・ベンツ ユーザーエクスペリエンス)スーパースクリーン”を標準装備。オプションでは、39.1インチの“MBUXハイパースクリーン”も選択できます。
「“MBUXハイパースクリーン”は、運転席側のAピラーから助手席側のAピラーまで広がる、幅がほぼ1mのディスプレイです。メルセデス・ベンツがこれまでに採用した中で、最も大きなディスプレイユニットになります」
車両の停止中には、大画面に水族館やキャンプファイヤーなどの映像を表示する“エモーショナルモード”も利用可能。キャンプファイヤーモードではシートヒーターも連動するなど、映像だけにとどまらない演出が用意されています。

これらを制御するのが、メルセデス・ベンツが独自開発したオペレーティングシステム“MB.OS”です。
「MB.OSは、インフォテインメントだけでなく、運転支援や車体の快適装備、充電まで、車両全体を統合して制御します。高性能コンピューターの演算能力は毎秒最大254兆回。仮に1秒間に1回ずつ計算すると、約800万年もかかる処理能力です」
さらに、第4世代の“MBUX”には、生成AIを活用したバーチャルアシスタントを採用。自然な会話で目的地を検索できるほか、ソフトウェアの無線アップデートにも対応しています。
「ソフトウェアを無線で更新できるので、購入した後もクルマを最新の状態に保つことができます。長年にわたって、お客さまに魅力を感じていただけるようにするための技術でもあります」
気になる価格(消費税込)は、「GLC250 エレクトリック」が913万円、「GLC300 4マチック エレクトリック」が957万円となっています(補助金は含まない)。
* * *
新しい「エレクトリックGLC」は、2速トランスミッションや高効率な回生ブレーキ、BEV専用設計による広い室内空間など、走行性能から使い勝手まで幅広く進化しています。
発表会でノルテ氏が説明した数々の技術も、単に性能を高めるためだけのものではありません。発進から高速巡航まで効率よく走ること、長距離を快適に移動できること、大きなボディでも扱いやすいこと……「エレクトリックGLC」は、メルセデス・ベンツの人気SUVに求められる性能を、BEVならではの技術で実現する意欲作といえそうです。
page
- 1
- 2
VAGUEからのオススメ
クルマ好きの男が「本気で欲しい」と思ったミニバン! マイチェンした「新型セレナ」の圧倒的完成度【PR】