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BMW新型「M3」「M4」はどう進化? 510馬力を誇るコンペティションの実力とは

 そして、今回登場した新型M3/M4に搭載される「S58B30」と呼ばれるエンジンは、3リッター直列6気筒に2基のターボチャージャーと、これまでのS55B30型と概要は同じだが、高出力を発揮させるための冷却に関しては徹底的な対策を施した。

  • BMW「M4クーペ コンペティション」のインパネ

 そのひとつが、アルミ鋳造するシリンダーヘッドだ。

 細かくて複雑なウォータージャケットを、1基ずつ3Dプリンターを使って製造しているという。ふたつめの冷却はピストンだ。通常は1本しかないオイル噴射を、S58型エンジンではインテーク側とエキゾースト側に設けて2本にし、鍛造ピストンを下から冷却している。

 その結果、S58B30Bと呼ぶベースモデルが480ps/6250rpm、550Nm/2650-6130rpmになり6速MTと組み合わされる。

 そしてS58B30Aと表記されるコンペティションのエンジンは510ps/6250rpm、650Nm/2750-5500rpmと、最高出力と最大トルクが先代より大きく向上している。組み合わされるトランスミッションは、先代まではDCTと呼ぶツインクラッチの2ペダルだったが、今回はトルクコンバーター式の8速ATになった。まずは後輪駆動が発売されたが、追って4WDも登場する。

 M4クーペ、M4クーペコンペティション、M4クーペコンペティショントラックパッケージともに左右ハンドルが選べる。

* * *

 M4クーペコンペティションに乗ってみると、新しいS58B30A型エンジンが高回転型で、回すほどにパワーが溢れ出てくる感じが、低回転で太いトルクを発生する先代とは異なる印象だ。

 タコメーターは6700rpmからイエローゾーンが始まり、8200rpmからレッドゾーンに入る。通常のモードでDレンジで走っているときにアクセル全開にするとイエローゾーンに入って7000rpm付近でシフトアップしていく。参考までに8速ATは100km/hでの回転数は1600rpm弱だった。スピードメーターは30km/h刻みで330km/hまで目盛られている。

 走りは高いボディ剛性としなやかな足が、ハンドリングと乗り心地を両立させているようだった。ステアフィールでは先代よりガチッというしっかり感がありながら、乗り心地の面では路面の凹凸への当たりは丸みがあるという感じだ。

 ひとつ不満があるとするならば、タイヤの空気圧と温度が走行中にドライバーが知る方法がないことだ。タイヤ空気圧センサーは本国仕様にはあるのに、日本仕様ではオプションでも選べない。サーキットを走ることを売りにしているマシンなのに、これは非常に残念だ。

  • BMW「M4クーペ コンペティション」

BMW M4 Coupe Competition
BMW・M4クーペ コンペティション

・車両価格(消費税込):1348万円
・オプション込み試乗車価格:1570万2000円
・全長:4805mm
・全幅:1885mm
・全高:1395mm
・ホイールベース:2855mm
・車両重量:1730kg
・エンジン形式:直列6気筒DOHCツインターボ
・排気量:2992cc
・駆動方式:FR
・変速機:8速AT
・最高出力:510ps/6250rpm
・最大トルク:650Nm/2750−55000rpm
・WLTCモード燃費:10.1km/L

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こもだきよし
こもだきよし
モータージャーナリスト
日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会長(2016年〜) 1950年 神奈川県川崎市生まれ 自動車レース、タイヤテストドライバーの経験を経て、1984年から新型車にいち早く試乗して記事を書くフリーランスのモータージャーナリストになる。クルマが好きというより運転することが好きでこの仕事をしている。 世界一の難所と云われるドイツのニュルブルクリンクの北コース(ノルドシュライフェ)を1984年5月に初めて走ってから40年間通い、BMW M社主催のBMW ドライビングエクスペリエンスで、インストラクターとしてドイツ人インストラクターとともに日本人参加者向けにニュルの走り方を伝えている。

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