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ランチア「ストラトス」や「デルタ」などの名車が激走する復刻版ヒルクライムは、なぜ盛り上がるのか?【イタリア通信】

ヒルクライムに参加したレジェンドドライバーとは

 当時の子供達はそんな光景をずっと心にしまって大人になった。

 その子供のひとり、Claudio Casale(クラウディオ・カザーレ)は、あの感動をもう一度この街で実現させようとCPAE(CLUB PIACENTINO AUTOMOTO D’EPOCA)と共に動き出した。そして1985年、その夢が叶いVernesca Silver Flagとして再出発。

 何故、Silver Flagかというと、当時のオリジナルのチェッカーフラッグが年月を越えシルバーになっていた。その色見て、当時へのオマージュを込めてシルバーフラッグと名付けたという。

Genie Huffaker MK10/1965(Prototipo)
Genie Huffaker MK10/1965(Prototipo)

 このイベントは当時の衝撃を受けたその子供達が熱血な大人になり、運営を続けている。そんな人達が運営しているのだからクルマ愛が他のイベントとちょっと違う。ここに集まって来る参加者も真のクルマ好き。そして見学者もかなりのクルママニアだ。事前に参加車を調べ、そのクルマを見るためにやってくる。土曜日の午前と午後の2回、夜は街の中央の古城の中庭でディナー、日曜日は午前1回、約7kmの登り道を走りぬける。

●偉大なドライバーも参加

 復刻版レースのスタート当初はイタリア人だけの参加だったが、90年代に入ると少しずつ海外からの参加が増えた。今ではなんと250台の参加車両という大きなイベントに育った。

 これまで、スターリング・モス、サンドロ・ムナーリ、デーヴィッド・バイパー、ミキ・ビアジオン、ベルナルド・ダルニッシュ、その他往年のドライバーが参加。今では参加希望者が多く、選抜する状態になっている。

 さて、2021年に開催された第25回Vernasca Silver Flag。その前年はイベント中止となり、2021年はコロナ感染防止対策の為、参加車両は170台に絞られた。

 見学者にも事前に名前、見学時間を登録し、グリーンパス、または抗原検査のネガティブ結果を提示するという規制が入ったが、レースが縮小したにも関わらず、大勢の観客が集まった。

左から2番目からASI会長のアルベルト・スクーロ、エリック・コマス、アルトゥーロ・メルザリオ
左から2番目からASI会長のアルベルト・スクーロ、エリック・コマス、アルトゥーロ・メルザリオ

 参加車両は1972年までの生産車、ツーリズモ、グランツーリズモ、スポーツ、プロト、モノポスト、スポーツ2000、ラリー、戦前車と、カテゴリー別に数々の名車が集まった。その一部を紹介しよう。

・マセラティ「A6GCS Sport 2000」(1955)
・マセラティ「Tipo 52 S200」(1956)
・フェラーリ「340 MMScaglietti」(1953)
・フェラーリ「250 Monza」(1954)
・フェラーリ「857S」(1955)
・フェラーリ「212/225 Berlinetta Mans」(1951)
・ランチア「フルヴィアBarchetta F&M」(1968)
・チシタリア「D46/48」(1948)
・アルファ ロメオ「33 2.0 Spider」(1968)
・ランチア「ストラトス」
・ランチア「デルタS4」
・ランチア「037」

 このレースに参加するドライバーは皆、走り屋ばかり。久しぶりのイベント参加でかなり気合が入っていたようだ。

 今年2022年、第26回目となるVernasca Silver Flagは、6月10日、11日、12日開催予定。さて、どんなクルマがやって来るだろうか。

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