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真面目なVWの電動SUV「ID.4」初試乗! 違和感ないスムーズな走りと広く扱いやすいキャビンは日本車の脅威に

日本市場向けIDシリーズのラインナップ拡充に期待

 今回試乗したのは、77kWhの大容量バッテリーを搭載し、航続距離561kmを実現した「ID.4 Pro」と呼ばれるタイプである。

先ごろ上陸した電動SUV「ID.4」は、スムーズでなめらかな走りや広いキャビン、さらに優れた操作性など、VWの真面目なクルマづくりが光る
先ごろ上陸した電動SUV「ID.4」は、スムーズでなめらかな走りや広いキャビン、さらに優れた操作性など、VWの真面目なクルマづくりが光る

 バッテリー容量が小さい「ID4.Lite」に比べると、航続距離(Liteは388km)が長くなるだけでなく、モーターのパフォーマンスも34ps増しの204psとなっている。ただし、最大トルクはいずれも310Nmなので、日常領域(アクセルペダルをグッと踏み込まない状態)における加速性能の差はないと考えていいだろう。むしろ車重が190kg軽いLiteの方が、加速がいい可能性もある。

 試乗して好印象だったのは、アクセル操作に対する反応がリニアなことだ。アクセルペダルを踏み込んだ際に急激にトルクが立ち上がり、勢いよく加速するセッティングの方がEVとしては“わかりやすく”、“EVならではの刺激”に富む。そのため、一部のハイパフォーマンスEVはそうした味つけになっているが、ID.4にそうした印象はなく、ひたすらなめらかな印象だ。ドライバーの「こんな感じに加速したい」という意図をクルマが汲んでくれるかのように速度のコントロールがしやすく、刺激はないもののしっかりと速度がついてくる印象である。

 VWはEVを特別な乗り物だとはとらえておらず、あくまでガソリン車やディーゼル車の延長線上にあると考えているようだ。そのため、エンジン車から乗り換えても違和感のないパワーの立ち上がり方とし、車速のコントロール性を高めているのだろう。

 VWが今後のクルマ社会を見据えて開発したID.4は、内外装デザインや操作系では斬新な部分を見せつつも、パワートレインのセッティングにおいてはエンジン車から乗り換えても違和感のない、いわば保守的な仕立てとなっている。EVのラインナップ拡充や拡販を目指す日本勢にとって手ごわい存在となりそうである。

 余談だが、IDシリーズには「ID.Buzz(アイディ・バズ)」という往年の名車「ワーゲンバス」をモチーフにしたミニバンも欧州で展開されている。愛嬌あるそのスタイルは、日本市場に導入されれば“バズる”こと確実だ。ID.4は確かにいいクルマだが、IDシリーズの可能性を見せつける意味でも、VWは1日も早くID.Buzzを日本市場に導入すべきではないかと筆者は思う。

●Volkswagen ID.4 Pro Launch Edition
フォルクスワーゲン ID.4 プロ ローンチエディション
・価格(消費税込):636万5000円
・全長:4585mm
・全幅:1850mm
・全高:1640mm
・ホイールベース:2770mm
・車両重量:2140kg
・駆動方式:RWD
・電気モーター:交流同期電動機
・最高出力:204ps/4621〜8000rpm
・最大トルク:310Nm/0〜4621rpm
・駆動用バッテリー:リチウムイオン電池
・総電力量:77.0kWh
・1充電走行距離(WLTC):561km
・サスペンション:(前)ストラット式、(後)マルチリンク式
・ブレーキ:(前)ベンチレーテッド・ディスク、(後)ドラム
・タイヤ:(前)235/50R20、(後)255/45R20

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