7年ぶりに全面刷新 新型「インプレッサ」はどう進化した? アクティブなルックスと上質な室内とハイコスパが魅力的
SUVテイストを盛り込むことでライバルと差別化
スバル「インプレッサ」に求められる要素とは? フルモデルチェンジで6世代目へ進化した新型を理解するには、その立ち位置を知ることが近道です。

新型インプレッサは“Cセグメント”に属するハッチバック車で、フォルクスワーゲン「ゴルフ」、プジョー「308」、ルノー「メガーヌ」などのヨーロッパ車や、日本車のトヨタ「カローラスポーツ」、ホンダ「シビック」、そして「マツダ3」などが競合車となります。
一方、スバル社内におけるインプレッサの立ち位置を見ると、特徴的なのは“スバルが自社生産するモデルの中で最も小さく価格も安い”ということ。つまり、これまでスバル車を買ったことがない人に対して、スバルブランドへの入り口となるモデルでもあるのです。そのため、ある意味で質実剛健を求められる存在といえるでしょう。
とはいえ、単に“便利な道具”というだけでは成功は難しいもの。なぜなら競争激しいセグメントだけに、ライバルはそれぞれ個性と魅力を備えているからです。
日本車を見ても、たとえばカローラスポーツはルックスがスポーティな上、ハイブリッド仕様は燃費も良好。シビックはキャビンやラゲッジスペースが広くて実用的。マツダ3はデザインがエレガントと、それぞれ強い個性を備えています。それに対して新型インプレッサは、どのような魅力をアピールするのでしょうか?
「先代よりも個性を明確にすることで、若いお客さまの支持を得られるようなモデルに仕上げました」と開発者はいいます。それを象徴するのが、新型インプレッサのデザインでしょう。先代モデルと比べると強い躍動感を感じられるのです。
なかでも分かりやすいのはフェンダー部です。特にリアフェンダーは、張り出し感が強調されていて力強さを感じられます。これは、キャビン後方を従来モデルより絞り込み、ボディサイドの上方を内側に寄せた造形による視覚的効果も効いています。また、前後バンパーのデザインなどもエッジが強調され、無骨なテイストになりました。
このように新型インプレッサのルックスは、フルモデルチェンジを機に「XV」から改名した新型「クロストレック」ほどではないものの、先代モデルと比べれば圧倒的にアクティブな印象。もちろんそれも、開発陣が意図して盛り込んだ変化なのです。
「ユーザーリサーチの結果、インプレッサはアウトドアレジャーを楽しむ方が多いなど、他社のライバル車よりもアクティブに使う人が多いことが分かりました。しかも、このクラスにもSUVのトレンドが急激に波及しています。そのため新型インプレッサは、SUVのようなテイストを盛り込むことでライバルとは異なる個性を打ち出しました」と開発陣は振り返ります。
スバルの門戸を広げる役目を担っているけれど、ライバルに対する差別化、個性を明確にすることも重要。そんなふたつの要求から生まれたのが新型インプレッサのデザインというわけです。
一方のインテリアは、なんといってもインパネ中央に組み込まれた縦長の液晶ディスプレイがハイライトです。上級グレードの「ST-H」と中間グレードの「ST-G」というマイルドハイブリッド車に標準装備されています。

標準状態ではナビ機能はついておらず(メーカーオプションでナビ機能を用意)、スマホを接続すればナビアプリの地図を表示できる“ディスプレイオーディオ”として機能します。Cセグメントのハッチバック車でこれほど大型のディスプレイが備わるのは、かなりのインパクトです。
気になる画面サイズは11.6インチ。つまり「レヴォーグ」や「アウトバック」など上級モデルと同じものです。実はこの縦型ディスプレイ、開発当初から採用が決まっていたものではなく、開発の途中で採用が決まったのだとか。インプレッサへ採用するに当たって、開発陣の間では「上級モデルとの差別化のために搭載すべきでない」という意見と、「スバル車としてのイメージを統一し、ライバルとの差別化を図る意味でも採用すべき」という考え方がぶつかり合ったといいますが、結果的には後者の声が採用されました。
ちなみにこの縦型ディスプレイ、表示や機能は上級モデルであるレヴォーグと全く同じではありません。パーキングブレーキホールド機能の操作スイッチの階層を浅くしたり、エアコンの詳細操作時のホップアップ画面を分かりやすくしたり、ナビアプリ使用時の地図表示範囲を広くしたりといった改良が施されており、一段と進化しています。
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