人気の欧州MPV ルノー「カングー」はどう進化!? 初代登場から四半世紀 改めて初代/2代目/3代目カングーを乗り比べてわかった「日本で長年愛される理由」とは
2002年に日本で登場した初代カングーはいまでも中古車市場で人気
ヨーロッパには、乗用車をベースに別体の大きな荷室を組み合わせた「フルゴネット」と呼ぶ商用車や、「MPV=マルチパーパスビークル」と呼ばれる多目的な実用車がかねてから存在しました。
ルノー「カングー」もその1台で、1997年に本国で登場した初代は、優れた利便性をはじめ高い実力が評価されて、一躍人気モデルとなりました。いわゆる「働くクルマ」の商用モデルもあったのですが、時間がたつにつれて乗用モデルのほうが圧倒的に販売比率が高くなっていったそうです。
やがて人気の高まりとともに、販売される国や地域が拡大していき、日本でも並行輸入車が販売されるようになった中で、本国から遅れること約4年の2002年より、ルノー・ジャポンによる正規輸入車が日本に導入されました。

筆者が初めて初代カングーをドライブしたのもそれからすぐのことだったように思います。
まるでパイクカーのようなユニークなデザインで、使い勝手がよく値段も手ごろとくれば、日本のユーザーがほっておくはずがありません。
カングーのようなクルマが存在し、普通に日本で買えることが知られると、多くの人が買い求めるようになり、ルノー・ジャポンの販売の半分超を占めた時期もあったほどになりました。当時、カメラマンをはじめ自動車メディア関係者でも何人もの人がカングーを愛車にしていたことも思い出されます。
今回もひさびさにドライブした初代は、当時のことをいろいろ思い出させてくれました。

マイナーチェンジ前後で乗り味がけっこう違って、後期型は車体剛性が高く、ステアリングの手応えもしっかりとしていて操縦安定性に優れるなど、足まわり印象が別物だったように記憶していますが、今回も高速道路やワインディングなどを走って、あらためてそれを確認するとともに、こういう縦横比のクルマとは思えないほど乗りやすいことに感心しました。
欧州で酷使させることを想定して作られたことのうかがえる仕上がりです。
プラットフォームは小型乗用車の「ルーテシア」をベースとしています。小さいながらも高速巡行時にはドッシリとした感覚があり安定して走れるのも、ベース車ともども特徴です。
エンジンは1.4リッター(前期)と1.6リッター(後期)のガソリンがあり、組み合わされるのが、あのいろいろな意味で有名な「AL4」という4速ATです。今回ドライブした車両はメンテナンスが行き届いていたおかげで、年式が古いにもかかわらず快適に乗ることができました。
4速ATなので加速はそれなりにゆっくりだけど。車速乗っちゃえばね。
さらには、見た目によらず中がひろ~いのもポイントです。2代目以降に比べるとボディサイズは圧倒的に小さいのですが、実は横幅をギリギリまで攻めているので、荷室の広さはそれほど大きく違いません。ルーフをはじめ使いやすそうなストレージが各部に設けられているなど、実に合理的な設計となっていることにも感心します。
車内を見ると、ランプ類のスイッチやオーディオ、シートベルトの調整機構などが独特で、そういえばこんな感じだったなとなつかしく思い出されました。
なお、このデザインとコンパクトなサイズがよかったというカングーファンはいまでも少なくなく、走行距離が少なく程度のよさそうな中古車は、少しばかりプレミア相場となっています。
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