VAGUE(ヴァーグ)

スーパーカー譲りのエンジンは530馬力を発生! マセラティ「グレカーレ」の最強グレードは最高速285km/hをマークする驚速SUV

ドライブモードを切り換えると足腰が一瞬にして引き締まる

 グレカーレの「トロフェオ」が素晴らしいのはエンジンだけではありません。

 車体の剛性が高く、素のままでも足がよく動いて、乗り心地の面でもハンドリングの面でも実力者であることは4気筒モデルでも確認済みでしたが、「トロフェオ」はさらに電子制御ダンパーとエアスプリングが与えられています。いわゆるエアサスペンション。これがまた絶妙だったのです。

マセラティ「グレカーレ」の旗艦グレード「トロフェオ」が搭載するエンジン“ネットゥーノ”は、サウンド、回転フィール、パワー感のすべてが極上
マセラティ「グレカーレ」の旗艦グレード「トロフェオ」が搭載するエンジン“ネットゥーノ”は、サウンド、回転フィール、パワー感のすべてが極上

 乗り心地は極めて良好。走行モードで「コンフォート」を選び巡航していると、サスペンションは豊かにやわらかく伸び縮みして、路面の凹凸を難なくやり過ごしていきます。

 その所作を感じながら、僕の頭の中には“エレガント”という言葉が浮かんで来ました。これはロングドライブに出かけたとしても、1日中ずっと快適、舌ざわりのいい甘さとまろやかなゆとりを感じながら過ごすことができるだろう、と感じます。

 が、ドライブモードを「スポーツ」あるいは「コルサ」に切り換えると、足腰が一瞬にしてキュッと引き締まり、しなやかな筋肉を持つアスリートのような乗り味を示すようになります。

 硬めではあって、余計な上下左右の動きを巧みに抑えてくれるのだけど、それでもゴツゴツしたようなカドなどは全く感じさせず、十分に快適さを保ってるといえるレベル。もちろん、それらのモードではコーナーでの所作ははっきりとスポーティですし、コーナリングスピードもなかなかの速さで、思わず口元を緩めてしまうような操縦感覚を味わえます。

 そのときのハンドリングの印象は、シャープではあるけれどシャープすぎず、ステアリングを操作したときに無意識に予想しているとおりの動き方に微塵も緩慢さも感じさせずにピタリとはまる、といった感じです。そのバランス感覚や、「お見事!」というほかありません。そういうクルマが気持ちよくないはずはないし、楽しくないはずなんてないでしょう?

* * *

 ワル目立ちしないけれど、どこにいても埋没することのないエクステリア、居心地のよさと美的なセンスを感じさせるインテリア。そうしたところの魅力については「GT」と「モデナ」のレポートでも触れており、そもそも、ひとりひとりが心で感じて判断する部分でもあるので、ここではあえて繰り返すことはやめておきます。

 でも、個人的に好感を抱いてるそうした部分を横に置き、さらに1500万円オーバーというプライスタグを考えても、いざ乗ってみるとマセラティらしさの真髄みたいなものがたっぷりと気持ちよく絡みついてくるグレカーレの「トロフェオ」には、すっかり心を持っていかれるような気分です。きっとこういうのを“墜ちた”状態というのでしょうね。

●Maserati Grecale Trofeo
 マセラティ グレカーレ トロフェオ
・車両価格(消費税込):1520万円
・全長:4860mm
・全幅:1980mm
・全高:1660mm
・ホイールベース:2900mm
・車両重量:2030kg
・エンジン形式:V型6気筒DOHCターボ
・排気量:2992cc
・変速機:8速AT
・最高出力:530ps/6500rpm
・最大トルク:620Nm/2750rpm
・サスペンション:(前)ダブルウイッシュボーン式、(後)マルチリンク式
・ブレーキ:(前)ベンチレーテッドディスク、(後)ベンチレーテッドディスク
・タイヤ:(前)255/40R21、(後)295/35R21

Gallery 【画像】音も回転フィールもパワー感も極上のエンジンを積んだマセラティ「グレカーレ」を写真で見る(52枚)
「2段あたため」レンジがすごすぎるっ!? 最新レンジを徹底紹介

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