買いたくても買えない!? 贅を尽くした世界10台限定のロールス・ロイス新「ファントム・シンティラ」初公開 すでに完売
「サモトラケのニケ」をモチーフとしたスピリット・オブ・エクスタシー
ロールス・ロイスは同社の創業120周年を記念して「ファントム・シンティラ・プライベートコレクション」を発表しました。

プライベートコレクションはロールス・ロイス特有の商品設定で、同社のデザイナー陣が創意を凝らして内外装のカラー、素材、デザインなどを決め、ごく少量が販売されるモデルのことです。
もっとも、顧客からのオーダーとあらば、どんなリクエストでも形にしてしまうのがロールス・ロイスのビスポーク・プログラムですから、「カラー、素材、デザインなどが特別」といっても、そこで用いられる高度な技術や芸術性は私のような庶民の想像をはるかに超えたものになります。
今回のファントム・シンティラでも、実車を目の当たりにした私は、その美しさと完成度の高さに何度も息を呑み、心を奪われてしまいました。
シンティラでモチーフとされたのは、“スピリット・オブ・エクスタシー”です。

ロールス・ロイスの象徴として、立派なフロントグリルの頂点に鎮座するあのマスコットは、イギリスの彫刻家チャールズ・サイクスがデザインしたもの。その原型は、いまもフランス・パリのルーヴル美術館に展示されている大理石像「サモトラケのニケ」です。
古代ギリシャ時代に制作された「サモトラケのニケ」は、勝利の女神がまとったローブが美しく風になびいている様が表現されていますが、これと同じ躍動感がスピリット・オブ・エクスタシーでも再現されていることは、皆さんもご存じのとおりです。
ちなみに、スピリット・オブ・エクスタシーが制作されたのは1911年(!)のことですが、なんと1939年まではオプション扱い、つまりスピリット・オブ・エクスタシーをつけるかつけないかは顧客次第だったそうです。
そのせいか、オーダー率は40%ほどとあまり高くなく、この期間に生産されたおよそ2万台のロールス・ロイスにのみ装着されたといいます。
とはいえ、彫刻でさえ表現が難しい「躍動感」をクルマのカラーやデザインで再現するのが困難なことは想像に難くありません。
この困難に果敢に挑戦したのが、ロールス・ロイスのデザイン部門に籍を置くセリーナ・メッタングとカトリン・レーマンというふたりの女性でした。
そういわれてみれば、ファントム・シンティラの装いは、いかにも女性的な優しさに溢れているようにも思えますが、いかがでしょうか?
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