ハイブリッド化されたレクサス新「LX700h」は何がスゴい? “一部改良”とは思えない大進化で格上の「耐久信頼性・走破性・上質さ」を獲得
ハイブリッド効果でクルマが軽くなったかのような印象
この「OVERTRAIL」からスタートした試乗で、まず気づいたのは発進のなめらかさでした。

エンジンの過給が立ち上がるまでの間に、即座に電気モーターの手が差し伸べられてクルマをスッと前に出してくれるので、クルマが軽くなったかのように感じられます。
ただし、モーターアシスト感は普段は控えめで、正直「いわれればそうかな?」というくらい。力を発揮するのは主にアクセルをさらに踏み込んだときで、このときにはグッと背中を押されるような頼もしさを味わわせてくれます。
聞けば、これは北米仕様専用の味つけで、主に加速時、しかも牽引時などの力強さを求めたのだそうです。日本を含むそれ以外の市場では、もっと全域でモータートルクの上乗せが感じられる設定だといいます。こちらも早く試してみたいところです。
気になる燃費は、車載メーターでは16.3MPG=約6.93km/Lと表示されていました。すさまじく良好とはいいませんが、一般道、オフロードコースまでたどった結果と考えれば、思ったよりは全然上ではないでしょうか?
そんなパワートレインと同様、あるいはそれ以上に驚かされたのが、実は乗り心地、フットワークの進化でした。フレームに対してユサユサと動くようなボディの動きが減じられて、全体にもっとシャキッとした印象。ステアリングを切り込んだときの挙動にも遅れがなく、スッキリと意のままに曲がっていくことができます。新規投入のアイテムたちが、効果を発揮しているようです。
実は、これはレクサスの“味磨き活動”を通じて得られた知見によるもので、確かにその感触には最新の「LM」や「NX」といったモデルとも相通じるものが感じられます。よって決して乗り心地が悪くなったわけではなく、端的にいえば上質感が増しているのです。
しかも、そんな上質感は悪路でも変わりません。特設のオフロードコースは、そこに向かう取りつけ道路すら雨で路面が泥々になっていましたが、「LX700h“OVERTRAIL”」は、ヌルヌルすべりながらもここを余裕で通過していきます。
そしてオフロードコースでは、モーグル、岩場、急斜面も難なくクリア。エンジンと電気モーターが見事に協調して、力強いだけでなく自在に力を出し入れできる繊細なレスポンスをも実現しているおかげです。
また印象的だったのは、大きく突き上げたり、ドスンと地面に落とされたりする場面でも、衝撃がきれいに丸められて室内は平穏そのものだということ。この快適性は、まさにボディ・オン・フレーム構造ならではといえるでしょう。
続いて試したのは、ふたり乗りとされたリアシートにリラックスモードなどが備わる北米仕様の「Ultra Luxury」。日本での「EXECUTIVE」となります。
こちらも走りの印象はおおむね同様。22インチのオールシーズンタイヤのおかげで、静粛性はより高く、またワインディングロードでのライントレース性も際立っています。先代のゆったり味も全然ワルくはなかったのですが、こちらの方がオールラウンドに快適という印象でしょうか。
最後に、とりあえず日本導入予定はないという「F SPORT」も味見できました。

車体前後にボディのねじれを減衰するパフォーマンスダンパーを装着し、リアにトルセンLSDを組み込むなどしたこの仕様は、「LX700h」のスッキリとした乗り味をさらに研ぎ澄ませた印象で、もちろんスポーティでもありますが、上質さも同時に引き上げる仕上がり。実は私(島下泰久)、結構気に入ってしまったのでした。
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まさに“一部改良”という言葉では済まないほど各部に手が入れられて、耐久信頼性、走破性、そして上質さといった「LX」の特質を全く損なうことなく、それどころか全方位に引き上げる電動化を実現したレクサス「LX700h」。
日本では、パワートレイン以外は同等の進化を遂げた「LX600」ともども2025年前半のうちには発表・発売となる模様です。販売方法は未定ながら、新規オーダーも受けつけられるよう調整中とのことですから、期待して待ちたいと思います。
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