ホンダの「次世代型ハイブリッド」はかなりの実力者! エンジンもシャシーも4WDも新開発!! 雪上でも“安心・安定・楽しい走り”を実現した秘密とは?
電動AWDによる走りの一体感は感動の領域
そんな次世代e:HEVの走りの気持ちよさには、電動AWDの貢献度も小さくありません。

最初に栃木で乗ったときにも、コーナー進入で舵角が一発でぴたりと決まり、その後の姿勢はアクセル操作で自在にコントロール。しかもコーナー出口ではこれぞニュートラルという姿勢で立ち上がれるなど、バツグンといえる走りの一体感に感心させられたものですが、より条件が厳しくなる雪上での走りは、もはや感動という領域でした。
ポイントとして、必要とあらば前輪よりも後輪の駆動力を高めることができる電動AWDのメリットが挙げられます。割合としては最大55%程度リアに寄せられるということで、前輪駆動ベースのAWDでは従来不可能だった制御が可能になっています。
このリアモーターの出力は50kW(68ps)前後と大きく、それを活かしてイニシャル駆動力もクラストップレベルまで高められています。要するに、前輪がすべってからではなく常時AWDとなっているということ。これが素早い応答性につながっています。
ホンダは現行モデルまで、ずっと機械式AWDにこだわってきました。それでも電動AWDへと転換するのは、ひとつにはもちろんその方が技術的な可能性が大きいですし、さらにいえば、十分に理解しているそのうま味をしっかり活かした電動AWDができると確信したからに違いありません。実際、その雰囲気は十分に感じることができました。
そして極めつけが、“モータートラクションコントロール(M-TCS)”です。電気モーターの緻密なコントロールによって瞬時に駆動力制御をおこなうこれがあれば、もはやタイヤがズルっとすべって、次の瞬間に無理やり抑えるという挙動は過去のものに。ずっとスムーズで安定、安心の走りを楽しませてくれたのでした。
●センタータンクレイアウトを採用できないのが玉にキズ
そんな風にいいことづくめの次世代e:HEVですが、一点だけ気になることが……。実は容量を増した駆動用バッテリーの搭載などの理由で、“スモール”プラットフォームはなんと、「フィット」や「ヴェゼル」などの広大な室内スペース確保を可能にしてきたセンタータンクレイアウトを採用できないのです。
それに代わる革新性、あるいは使い勝手という点でホンダがどんなことを考えているのかは、気になるところです。
ホンダは2027年に、グローバルでのe:HEVの販売台数を2023年比2倍の130万台に引き上げると宣言しています。もっと早くそう公言すればよかったのに、とは思いますが、ともあれ魅力的な走りと優れた燃費を両立した次世代e:HEVは、十分それを可能にしてくれそうです。早く市販車、登場して欲しいですね!
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