“GRヤリス”よりちょうどいい!? BMW新型「M135」は“300馬力の快感”を日常と非日常で楽しめる高性能ハッチだった!
“次の一台”はF70型で決まり?
また、新型M135は2リッターの直列4気筒ターボエンジンを搭載しています。Mハイパフォーマンスモデルが積む専用開発のS型系ユニットではなく、多くのBMWが積むB型系ユニットの高性能版ですね。最高出力は300馬力、最大トルク400Nmを発揮します。

実をいうとこのスペックは、Cセグメントの高性能モデルではかなり控えめです。メルセデス・ベンツのAMG「A45 S 4マチック+」は、なんと421馬力に到達。よりコンパクトなBセグメントのトヨタGAZOOレーシング(TGR)が手がける「GRヤリス」でも1.6リッターの直列3気筒ターボを積むのに304馬力を発揮しますからね。
ただ、GRヤリスとM135は成り立ちが違います。GRヤリスは、WRC(世界ラリー選手権)で勝つこと目的に開発された競技マシンをベースとして公道が走れるようにアレンジしたモデルです。エンジンはかなりのハイチューニングとなり、3000rpm以上を保たないとエンジンの実力を引き出すことができません。
そのため、日常的な場面では扱いにくいですしドライバーを選ぶクルマともいえます。でも、それでいいんです。オーナーは、そんな非日常を楽しむために走らせていると考えて間違いありませんから。
新型M135は、全回転域で満足できる性能を得ています。1000rpm以上なら、アクセルの踏み加減だけで期待通りの力強さが立ち上がります。より正確に表現すれば、力強さは期待を絶妙な度合いで超えています。
GRヤリスのエンジンが実力を発揮したときの刺激は強烈すぎて、味わう余裕がありません。新型M135なら、日常的な場面でアクセルを踏むと力強さの立ち上がる過程が体感できます。その力強さが期待を少しだけ超えているので、もっと踏に込んでみたくなる。クルマが、より積極的な走りへと誘いかけてくれるということです。
誘いかけに乗ってみると、その先の力強さも期待以上。だから、走りが楽しくなる。やがて、サーキットを攻めるような非日常の走りに挑むかもしれません。その帰りには、日常に戻ると“いいクルマ”としての満足感も抱けます。つまり、日常と非日常が自由に行き来できるわけですね。

それでは物足りない、という方もいるでしょう。なので、BMWはMハイパフォーマンスモデルのM2を用意しています。480馬力を発揮する専用開発となる3リッターの直列6気筒ツインターボエンジンを積む、Cセグメントでは世界で唯一のFRスポーツです。
さて、いかがでしょうか。もはや1シリーズは“だってFFでしょ”というネガを完全に拭い去っています。前回のコラムで、ボクが旧々モデルの1シリーズ(F20型)を5台乗り継いでいる理由を書きました。後発のモデルは、F20型の“いいクルマ”度合いを超えていなかったからです。次こそは、現行モデルのF70型に乗り換えましょうかね。
BMW M135 xDrive
BMW M135 xDrive
・車両本体価格(消費税込):714万円(試乗車は698万円)
・全長:4370mm
・全幅:1800mm
・全高:1450mm
・ホイールベース:2670mm
・車両重量:1570kg
・エンジン形式:直列4気筒ターボ
・排気量:1998cc
・エンジン最高出力:300ps/5750rpm
・エンジン最大トルク:400Nm/2000−4500rpm
・燃費(WLTC):12.5km/L
・駆動方式:4WD
・変速機:7速DCT
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