500馬力の「高級ラージセダン」ながら“ポルシェらしさ”濃厚! 4リッターV8ターボ搭載の「パナメーラGTS」は“抜群に楽しい”けれど“極めて快適”
抜群のドライビングプレジャーを味わえるのに極めて快適
そんな「パナメーラGTS」で走り出してみて真っ先に感じたのは、思いのほか軽やかな身のこなしと程よい重量感でした。

表現が矛盾しているようですが、ステアリングやアクセル、ブレーキの操作にダイレクトに反応してくれる姿は「さすがはポルシェ!」のひと言。とはいえ、単に“瞬時に”とか“シャープ”というわけではなく、動作のすべてがスムーズでよどみがないという表現がふさわしいでしょう。
身のこなしについては、後輪操舵機構であるリアアクスルステアリングの効果もあるようで、レーンチェンジやタイトなコーナーを抜ける際も路面に吸いつくようで、ドライバーが不安や車重を意識することはありません。
意のままに曲がるのに過剰な演出はなく、それでいてフラットかつしっとりした乗り心地は、ポルシェ一流の味つけなのでしょう。
面白いと感じたのは、リアシート乗車時の感覚です。サルーンとしてはシェイプの深いシート形状とあって、座席に腰を下ろすと心地よく程よい包まれ感があります。
広大というイメージでこそありませんが、ひざまわりや腕まわりのスペースにも余裕があります。また、低めの着座位置とやや天地が浅いサイドウインドウの効果か、後席の住人ながらスポーティなクルマだなと感じます。
フロント275/35、リア325/30の21インチタイヤが装着されていたので、リアシートはそれなりにハードな乗り心地なのでは? と思っていましたが、そんな予想はあっさり裏切られました。
確かに、フワフワとソフトなリムジン的乗り心地でこそないものの、不快な突き上げや路面からの雑音などはしっかりとシャットアウト。クルマそのもののスムーズな動きもあって、リアシートの乗り心地も思いのほか快適です。
こうしたフル4シーターサルーンとしての使い勝手のよさは、1台ですべてをまかないたいというオーナーの期待に応えてくれるものですし、ファミリーで出かける際に乗る2台目として、スポーツカー志向強めのオーナーには最適かもしれません。
試乗時、近年のポルシェでスポーティモデルを意味する「GTS」を名乗るにふさわしいモデルだなと強く感じたのは、ドライバーズシートへと戻り、ステアリングホイールに備わるドライブモードセレクターを「SPORTS」にセットした瞬間。
V8エンジンらしい鼓動を感じさせるエキゾーストサウンドに加え、手足の操作を緻密にトレースするエンジンや足まわりの感触、ガッシリとしたボディなどは、どことなく「911」を想像させます。
ドアミラーに写るリアフェンダーの美しい曲線も「911」を思わせるものですが、そんな演出に頼らずとも、全身でポルシェらしさを実感できるのです。
それを「二面性」と記すと、サルーン的なモードとスポーツカー的モードが切り替わるように感じてしまいそうですが、さにあらず。
いずれのシチュエーションにおいても対極に位置するモードが犠牲にならない点こそが「パナメーラGTS」最大の美点なのです。
サルーンなのに抜群のドライビングプレジャーを備え、スポーティモデルなのに極めて快適……「パナメーラGTS」は、そんな夢のコンビネーションを見事に実現しているのです。
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