「新時代のアメリカンラグジュアリー」の真髄とは? キャデラック最新の電動SUV「リリック」に乗って分かった実力 “意のままに操れる”走り味が好印象
ブランド初のBEV「リリック」に息づくキャデラックの真髄
キャデラックといえば、大きな車体にソファみたいにフカフカなシートを備え、船みたいにゆらゆらとした大らかな乗り味……そんな、いかにもアメリカ車的なイメージを持ち続けている人は多いことでしょう。

しかし、意外に感じる人もいるかもしれませんが、昨今のキャデラックはずいぶん様変わりしています。
デザインは、保守的だった以前のモデルからベクトルが大幅に変わり、時代の先端をいくモダンなものに。また走り味は、ただただやわらかいサスペンションが生み出すソフトな乗り味が特徴だった過去のそれに別れを告げ、ドライビングを楽しめるフィーリングとなっています。
また、市販車開発の聖地とされるドイツの過酷なサーキット・ニュルブルクリンクの北コースを舞台に、世界の名だたるハイパフォーマンスカーとハンドリングを磨いたこともあるという事実も、往年のアメ車好きにしてみればひっくり返るほど驚くことでしょう。
さらにキャデラックは、世界を転戦する最高峰のレースのひとつ・FIA世界耐久選手権に参戦し、ポルシェやフェラーリと火花を散らす熱いバトルを展開。加えて、2026年からはF1にも参戦するなんて、時代もキャデラックの立ち位置もずいぶんと変わったものです。
しかし、変わったとはいうものの、キャデラックにはやはり不変の魂が息づいている……キャデラック初のBEV(電気自動車)である「リリック」(消費税込1100万円)をドライブしながら、ふと、そんな風に思いました。イマドキの電動SUVにも、伝統的なブランドの真髄がしっかりと宿っていたからです。
伝統的なキャデラックの真髄とは? ひと言でいうなら、それは贅沢さの極みです。
全長4995mm、全幅1985mmと、「リリック」のボディはかなり大柄です。とはいえ、単にサイズが大きいから優雅に見える……わけではありません。
前衛的なルックスを見ると、世の多くの人に受け入れてもらおう、なんて軽薄な気持ちなど持ち合わせていないように思います。それは、いい換えれば“分かる人には分かるこだわり”であり、すなわち大衆化と対極にあるものです。これも贅沢さを感じさせる要素です。
そして、3mを超えるホイールベースがもたらす広々としたキャビン。なかでもリアシートはさすがの広さで、SUVでありながらショーファードリブンとしての役目もしっかり果たしてくれそうです。
ちなみに、ショーファードリブンの視点から見れば、新しいトヨタ「センチュリー」なども同様ですが、背が高すぎないSUVスタイルのモデルは、VIPが乗り降りしやすいので好都合ですね。
対する「リリック」のコックピットは、ドライバーを包み込むように湾曲した大型ディスプレイが印象的。さらに、贅を尽くした素材の使い方や仕立てからは、ラグジュアリーブランドの最新モデルらしい魅力が伝わってきます。

多くの部分をクロームで飾ったキャビンの雰囲気は、まさにアメリカンラグジュアリーらしいポイント。しかし、従来と違って木目パネルの使用がひかえめで、また、クロームパーツの表面処理のトーンを落とし気味にしているのは、かつてのキャデラックとは大きく異なるところです。
昔のようなギラギラ感はなくなったものの、むしろ落ち着いた雰囲気で洗練されたイマドキのラグジュアリーを感じさせます。
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