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ポルシェ自慢の“T-ハイブリッド”を搭載したエレガントな「911タルガ」の魅力とは? 水平対向6気筒ターボのハイブリッドは541馬力! 美しさも速さも極上です

エレガントな「タルガ」にこだわりの“T-ハイブリッド”を融合

「911」といえば、ボディ形状やエンジン仕様など、実に多彩なバリエーションが展開されているのも魅力ですが、「911GTS」もラインナップを徐々に拡大。現在はクーペとカブリオレに後輪駆動の「カレラGTS」と4WDの「カレラ4 GTS」を、そしてセミオープンボディの「タルガ」には4WD仕様の「GTS」を設定しています。

ポルシェ「911 タルガ4 GTS」
ポルシェ「911 タルガ4 GTS」

 今回試乗したのは、ストリート指向の「911」ファンにとって気になる存在であろう「911 タルガ4 GTS」。何しろ、「GT3」系モデルをもしのぐ最高出力541馬力のパワーユニットと、その大パワーを余すところなく路面へと伝える4WDシステム、そして、対候性と実用性に優れる上に美しいたたずまいを見せるタルガボディを組み合わせた1台だけに、ポルシェの象徴というべき「911」の中でも興味を惹かれる仕様といえるでしょう。

 歴代の「911」に設定される「タルガ」は、ルーフ上部を開閉(着脱)できるボディ形状の代名詞となったネーミングですが、これは1906年から1977年にかけ、南イタリア・シチリア島で開催された公道レース「タルガ・フローリオ」に由来しています。

 伝統ある同レースにおいて、1950年代から1960年代にかけて数々の勝利を収めたポルシェは、それを記念し、1965年の「フランクフルトモーターショー」で「911」の新たなバリエーションとしてセミオープンボディ仕様の「targa=タルガ」を発表したのです。

 ちなみに、デビュー前は「flori=フローリ」という名称も検討されていたようですが、販売用パンフレットの製作中、当時の販売責任者の発案によってネーミングが改められたそうです。

 こうして1966年秋に販売がスタートされた「911タルガ」は、両ドアの後部にロールオーバーバー=タルガロールバーを備え、フロントシート上のルーフ部を着脱可能に。ごく初期のモデルでは、リアウインドウも樹脂製の収納式となっていました。

 その後、リアウインドウはガラス製となり、1973年デビューの通称“ビッグバンバー”、1988年デビューの“タイプ964”も同様のスタイルを継承しています。

 この時代の「タルガ」の魅力といえば、手軽にオープンエアを楽しめること。さらに、クーペとは異なるキャビン後部のデザインながら、オリジナルのルーフラインに勝るとも劣らない端正なスタイルにまとめあげられていた点も魅力でした。

 その後、最後の空冷モデルである“タイプ993”、水冷化された“タイプ996”と“タイプ997”では、大きな電動スライド式ガラスルーフへとコンセプトを改め、アイコンであったタルガロールバーは姿を消してしまいます。

 しかし、先代モデルである“タイプ991”のタルガでは、伝統的なデザインが復活。その上、ルーフ開閉メカニズムが電動化され、スイッチひとつで操作可能となったのです。

 現行型である“タイプ992”もこのシステムを受け継いでおり、サイドまで大きく回り込んだリアウインドウはアームにより後方に開閉。ルーフ部分はリアガラス下に格納される仕組みとなっています。

 そのスタイルは、ひと目で「911」と分かるものであるのはもちろんのこと、タルガロールバーに記されるロゴなど、古くからの愛好家も「ニヤリ」とするディテールを備えています。

 美しいたたずまいはもちろんのこと、スムーズなルーフの開閉動作もまた文句のつけどころがありません。

ポルシェ「911 タルガ4 GTS」
ポルシェ「911 タルガ4 GTS」

 最新の「911」はサーキット指向の「GT3」系モデルをラインナップしていることもあり、「GTS」を含む「カレラ」系モデルはシャカリキにクローズドコースを攻めるようなモデルにはなっていません。

 しかし、オーナーが望めば、並みのスポーツカーなど蹴散らしてしまうほどのハイパフォーマンスを秘めているのはいうまでもありません。

 特に「GTS」は、3591ccの水平対向6気筒エンジン+電動ターボチャージャー+8速PDK(デュアルクラッチ式トランスミッション)内蔵モーターといった凝ったメカニズムを採用しており、システム最高出力は541馬力、システム最大トルク610Nmを発生します。

“T-ハイブリッド”と呼ばれるこのハイブリッド・パワートレインは新開発されたもので、エンジン本体の位置を下げ、上部を電動化に不可欠なパルスインバーターとDC-DCインバーターの設置スペースとしています。

 さらに、エアコンの電動化やベルトドライブの廃止といったコンパクト化を図っているほか、ターボチャージャーも電気モーター一体型×1基に改められています。

 そのパフォーマンスは「カレラ」系モデルの頂点と呼ぶにふさわしく、0-100km/h加速3.1秒、最高速312km/h。数値では「911 GT3」をもしのぎます。

Next“T-ハイブリッド”の極めて自然なフィーリングに驚き
Gallery 【画像】「えっ!…」エレガントなのに走りは抜群! これがポルシェ「911」のタルガ4 GTSです(30枚以上)
「カチッ」と日常をオフに。至福の時を刻む、マインドフルネス

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